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年長の1学期までの経験値を踏まえて、新たな技法を加えることにより、テーマ設定も広がります。
もちろん、子ども達に「描く力」が育ってるのが大前提で、描きやすいテーマで、いろいろな技法を確実に習得できる経験を年少児から積み上げる必要があります。
■テーマ:五重の塔
■活動時期:11月中旬
■画材:墨、個人持ち絵の具、金色絵の具、奉書紙
■ねらい:個人持ち絵の具で濃度の薄い色作り(スポイトでの水量調整)
■導入:
1)写真を見ながら、「この建物、知っている?屋根が5つあるよね。五重の塔って言うんだよ。屋根と屋根の間はどうなってる?どんな所に建っている?」
2)どんな色が使われている?スポイトで水を多めに入れて、薄い色を作って塗ろう。
■園長のコメント
濃度の薄い絵の具は、以前は教師が準備していましたが、子ども達に任せました。空の色、背景の山の木々の色も、個人持ち絵の具ではありがちなムラがなくなり、とても神経を使って色を作っているのには驚かされます。
五層が画用紙に収まるように、指で大きさを確認してから描いたそうです。そのためでしょう、画面にバランスよく収まっています。
■活動時間 墨線描:30分〜90分 彩色:40分〜180分
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  

■テーマ:モチモチの木
■活動時期:11月上旬
■画材:墨、コンテ、画用紙(ミルク)
■ねらい:コンテの混色、箸ペンでの緻密な線描
■導入:
事前にモチモチの木の絵本を読む。
1)コンテで画用紙を塗るよ。でも、恐い色ってどんなのかな?→紫系、青緑系を選べるように。
2)モチモチの木を墨で描くよ。→木の特徴について話し合う。
3)モチモチの木に火がついたよ。皆の木にも火を付けよう。→コンテで濃く塗る。
■園長のコメント
木は年少の頃から何度か描いています。今回は「お化けの木」との設定が子ども達の興味を刺激したようで、枝はとても細かく集中して描いていたそうです。しかし、その割には幹が電信柱になっているのが残念です。導入時に幹の形にも注意が向くように言うべきでしょう。
(3)の火は、最初、バックのコンテや墨に負けてしまっていたので、本来すべきではないのですが、再度子ども達にコンテに力を入れて塗ると火がもっと綺麗に見えるように伝え、再度行ないました。子ども達も納得し、強い光の火を描いてくれましたが、(3)の導入時に伝えておくべき。
なお、写真撮影時の状態で、「自動レベル補正」をかけると、色がきつくなりすぎたため、そのままにしてあるため、全体には実際の作品より沈んだ色です。
■活動時間 (1)コンテ:30分〜40分 (2)墨:60分〜90分以上 (3)コンテ:30分〜40分
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  

■テーマ:フクロウ
■活動時期:11月中旬
■画材:墨、個人持ち絵の具、奉書紙
■ねらい:個人持ち絵の具で濃度の薄い色作り(スポイトでの水量調整)
■導入:
フクロウの置物を見せたあと、「今日はこれを描くよ」と投げかけたあと、フクロウのいろいろな写真や動画を見る。
■園長のコメント
奉書紙に濃いめの墨で描くと乾きが早く、そのまま彩色に移行できます。このクラスもそのようにしたようですが、二限に分けるべきでしょう。線描をしていても、他の子が彩色を始めると、どうしてもそっちに気を取られ、描き込みが中途半端に終わりがちです。また、個人持ち絵の具を薄めに溶くというポイントの指導も疎かになりがちです。活動時間が短めなのもその所為でしょう。
■活動時間:40分〜60分
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
  
  
■テーマ:千里の靴
■活動時期:11月中旬
■画材:フエルトペン黒(太、細)、コンテ、画用紙(ミルク)
■ねらい:フェルトペンでの細かい線描
■導入:
事前に「千里の靴」の絵本を読み、当日は数冊の絵本を準備。
鬼の特徴や人物の服装などを話し合い、「千里の靴を取って、鬼から逃げるところを描こう」と投げかける。
■園長のコメント
パスでの線描が雑になっていたので、フエルトペンを提案しました。パスだと掠れやすいですが、フェルトペンなら線がしっかり描けます。
実はこのフェルトペン、水性のを使ってしまったので、絵の具では彩色できず、コンテになってしまいました。線描がかなり細かいので、塗りにくく、結局擦りが不充分な作品があります。個人持ち絵の具での混色(もちろん、油性を使用)でなら、また違った雰囲気の作品になったでしょう。
■活動時間 線描:60分〜90分 彩色:50分〜150分
 
 
 
 
 
 
 
 
 
  
  
  
  

■テーマ:ペンギンの遊び
■活動時期:11月中旬
■画材:パス(黒、灰色)、個人持ち絵の具、画用紙(白)
■ねらい:個人持ち絵の具の混色
■導入:
ペンギンの写真をいろいろ見たあと、「ペンギン達が遊んでいるところを描こう」と投げかける
■園長のコメント
線描のパスの色が灰色なのが効果的です。黒も準備したのはペンギンを描くためでしょうが、灰色だけで描いている子が多いので黒は不要だったでしょう。沢山のペンギンが躍動的に描かれています。「遊んでいるところ」と、子どもの生活感で捉えられるような投げ方が良かったのでしょう。
■活動時間 線描:20分〜80分 彩色:40分〜120分
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
■テーマ:外国の城
■活動時期:11月中旬
■画材:墨、パス、画用紙(ミルク)
■ねらい:筆と箸ペンの使い分けでの線描 パスの塗り込み
■導入:
今日はお城を描こう!でも、日本のお城ではなく、外国のお城だよ。(何枚もの写真を提示し、屋根や窓の形、煉瓦などに注目)
■園長のコメント
パスの塗り込みに雑な傾向があったので、このテーマを選んだとの担任のコメントには疑問を感じます。色遊びになってしまっています。色遊びが悪いのではないですが、この作品では「色の使い方」という「想」から見ると広がりがありません。個性的な色の使い方ができるようなテーマにするべきだったでしょう。
また「城」だけではなく、他のものも描いているのは、子ども達に描く力が備わっているからですが、城だけでは満足できなかったからとも言えます。
■活動時間 40分〜50分
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
  
 
■テーマ:タヌキの焼き芋パーティ
■活動時期:11月上旬
■画材:パス(黒)、個人持ち絵の具、画用紙(白茶)
■ねらい:丁寧な線描 描き込み 個人持ち絵の具の混色
■導入:タヌキが焼き芋を食べたいんだって。焼き芋の作り方を知っている?そう、落ち葉を集めて燃やすんだね。その葉っぱはどこから落ちて来るの?今の葉っぱの色は?
今日は、木の下で焼き芋パーティをしているタヌキを描こう。
■園長のコメント
東京都東村山市秋津幼稚園の実践です。絵本の中のワンシーンのような絵になっています。
子ども達もタヌキが描きやすかったようで躊躇しないで描き始めたとのことですが、肝心の焼き芋の部分が充分でなかったので、知らせるべきだったと反省されています。
それだったら、一層のこと、素話仕立てにすればどうだっかと考えました。導入で子ども達に質問されているような内容を盛り込んだ話をすると、枯れ葉を沢山集めて焼き芋を作ってパーティをしている場面を想像して描けるでしょう。
■活動時間 墨線描:15分〜50分 彩色:35分〜5日間
 
 
 
 
 
 
 

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