■かもめ
 
 発表会当日、2日ぶりに会う子ども達は、「まだ始まらないん?」「先生!ピアノ間違えないでよ」など、いつも以上にハイテンションで、私の心配を裏切るものばかりでした。この2日間をどんな思いで過ごしてきたが、一目で分かる光景でした。気持ちを抑えきれず、部屋を駆け回っていた姿からは、子ども達の溢れるやる気をとても感じました。
 その思いを講堂では、おもいっきりぶつけていましたね。
 輝く子ども達の表情を見ていて、私も楽しくて仕方ありませんでした。
 最後の合奏では、いつもとは一味違う真剣な表情に、つい涙がこみ上げてきましたが、「涙は卒園式までとっておいてね」と合奏前に言ってくれた、みんなの言葉を思い出し必死にこらえました。とても素敵な姿でいっぱいでした。
 最後まで、温かく見守っていただきありがとうございました。
 発表会は終わりましたが、アイーダはまだまだ進化する毎日を送っています。
 日曜日の研修会では、沢山のお客さんを前に、何一つ顔色を変えず表現していた姿がありました。
 出番の前、「お客さんが、じーっとみんなを見ているときはね、あの子すごいなって、きっと思っているよ」とみんなに伝えました。その言葉を胸にしまって行なってくれたのか、緊張している様子はなく、終了後、「僕のこと見てなかったで」など余裕の発言まであり、更に力強いアイーダを見せてくれたのでした。子ども達の本番の強さには完敗です。
 ミニミニでは、1日しか行なっていない役替えにも関わらず、何でもこなしていた姿には感心してしまいました。
 男の子がアイーダをやりたいという予想外なことも起こり、とても嬉しかったです。卒園まで続く発表会は、楽しい出来事がまだまだ起こりそうです。
 縄跳び大会に向け、スタートしました。
 初日の3クラス対抗では、惜しくも敗退してしまいましたが、みんなの姿は明らかに、リレーのときとは変わっていました。応援する姿が自然と起こり、「作戦会議だぁ!」と部屋に向かって走り出した姿には感激でした。あきらめない心を、自分達で身に付けていたのです。
 リレー大会がそうであったように、当日まで何が起きるかわかりません。最後まで、子ども達と心をひとつに過ごしていきます。
 「かもめの心はひとつだ!」



■うぐいす
 「卒園」という胸に刺さるような言葉の日が近付き、毎日を大切にしてほしくて、皆でカレンダーを見て、あと何日か数えたものの、日にちの少なさに驚き、すぐに後悔してしまいました。顔に出さないよう、これからある行事と、卒園記念やお別れ会のための製作などを、「楽しみだね」と話している間、ずっと静かに聞いてくれていたのですが、実は淋しがっている私の心に気付いたのか、最後に、「まだまだあるやん!」と笑ってくれたのでした。結局私は何を伝えたかったのか、逆に励まされ救ってもらってしまいました。
 発表会では、温かく見守って下さり本当にありがとうございました。
 いつも通り元気一杯に登園し、いつも通り、「ピアノ間違ったらあかんで!」「先生、大丈夫だよ」と励ましてくれ、見事にやりきった子ども達を改めて誇りに思いました。
 エンディングのピアノに合わせ、「自由と平和を願う!」とばっちりと声を揃えて幕が閉じた瞬間、子ども達との絆の深さを感じ、何とも言えない想いで一杯でした。
 私が戻ると、「緊張したー」と笑って出迎えてくれ、皆に囲まれ堪えていた涙が一気に溢れてしまいました。
 また、合奏では、「ありがとう先生〜」とちらっと私の方を見られてしまっては、もう涙を堪えようがありませんでした。退場して行く子ども達の大きく成長した背中を見ながら、溢れる想いで大泣きしてしまいました。卒園式までには、もう少し私も強くならなくてはと思っていたのですが、早速、お母さん方からの最後のカノンを読ませていただいて、また1人で感激している毎日でした。
 発表会のビデオ撮影が終わり、ミニミニ発表会の役替えです。
 散々話し合いした結果、普通に違う役をするだけでは面白くないと、少し遊び心を混じえて皆で大笑いしながら、たった2日間で仕上げました。どの役になっても完璧にセリフが言え、表現出来てしまう子ども達を見て、自分の役だけでなく、いつも舞台袖で一緒にやっていたのがよく分かります。ピアノの席からは、そんな裏のドラマの様子がよく見え、出ていないのにその場でポーズを取っていたり、次の役の友達の小道具を持ってあげていたり、私と目が合うと力強く頷いてくれていたんです。
 皆で作り上げていく喜びと、やり終えたときの達成感を十分に感じ、大きな力となりました。
 最後まで、思い切り楽しみます!


■つばめ
 発表会では沢山の温かい拍手をありがとうございました。
 終わった後の子ども達は、今まで以上の満足そうな顔を見せてくれ、「お母さんが泣いてたから感激しちゃったぁ」と涙を流している姿もありました。まだまだ幼いと思っていた6歳の子ども達にも、この発表会活動を通じて様々な感情が得られたのだと実感し、私も嬉しくて思わず涙が出てしまいました。年長らしい子どもの魅力をまた一つ実感出来た一日でした。
 そして、発表会はまだまだ終わりではありません。次の月曜日、登園して来た子ども達から出た言葉は、「私○○の役したい!」「最初はメロスで、次は王様で…」そうです。もうミニミニに向け、役替えの期待を抱き、頭の中で切り替えていたのです。まだビデオ撮影が終わっていないのにです。
 この興奮を抑えるのは大変でしたが、ビデオ撮影も、朝一番だったにも関わらず、いつも通りの頼もしい姿を見せてくれ、とても微笑ましかったです。
 その後、今日の発表会をテーマに描いた絵手紙には、しっかりとビデオカメラやモニター、ライトなどが細かく描かれ、表現しながらも、いつもの講堂にはないビデオの機材を、よく観察していたのだと感心しました。
 ビデオ撮影も終わり、ミニミニの準備に移りました。
 ミニミニ発表会まで日も少なく、役替えも場面によれば一回しか行なえなかったのですが、どの役でもその場面の感情を体全体で表現する姿がとても逞しく、今までも自分の役だけを楽しんでいたのではなかったということを改めて実感しました。
 何よりも、発表会、ビデオ撮影、ミニミニと、37人全員で心をひとつに出来たのが本当に嬉しいことでした。まだまだ発表会は続きます。部屋でも、「発表会したい!」と言う声は絶えません。京都参拝用にテープ作りをしなければ、と焦っています。
 さて、いよいよ卒園までのカウントダウンが始まりました。行事は沢山残っていますが、毎日があっと言う間に過ぎています。縄跳び大会も迫っています。
 期待しながら第1回目に挑みましたが、どのクラスもかなり強敵でした。聞くと、かなり前から作戦を練っているクラスもあり、発表会に夢中ですっかり後回しにしていた自分を責めました。今から子ども達と作戦会議です。最後の最後のクラス対抗、お母さん方の応援も宜しくお願いします!!お母さん方も、心はひとつです!!


■ぺんぎん
 長い間、隠れんぼをしていた春の風が、少しずつ顔を出し始めました。
 「春になったらお別れだね」
 こんな言葉を耳にすることも多くなりました。どうかもう少しだけ、春の風が誰にも見付からず、隠れていてくれますようにと願わずにはいられません。
 「縄跳び持って帰っていい?」
 この言葉も何度聞かせてくれたでしょうか。飽きることなく夢中になって挑戦している皆からは、毎日色々な速報が届けられています。
 「今日初めて、後ろ跳び出来たで!」「さっき100回も跳べてん!」
 何かが出来るようになる度に、自信を付けていく皆の笑顔は、どんな宝石なんかより、キラキラと綺麗に輝いて見えます。
 そんな笑顔の持ち主達と、先日4クラスでの縄跳び大会を行ないました。男女交互に跳ぶのですが、友達が跳んでいると、「頑張れ!」「あと少し!」と応援が聞こえてきたのです。誰かが声を掛けた訳ではなく、自然に皆の応援が園庭に響き、気持ちが一つになった瞬間でした。それと同時に、この子達の担任で本当に良かったと、様々な想いで胸が熱くなりました。
 7クラスで行なう縄跳び大会では、お母さん達の温かい応援も加わり、今まで以上に大きな力が生まれるはずです。お母さんもパワーを溜めておいて下さいね。
 「先生!今日の僕達どうだった?」「格好良かったでしょ?」
 そう尋ねたのは、発表会を終え、部屋へ戻って直ぐのことでした。自信満々なその姿がとても頼しく感じられたのは言うまでもなく、皆で一緒に発表会を作れたことを改めて幸せだと感じさせてくれました。
 作品が出来上がるまでは、決して順調だった訳ではありません。私の力不足で何度も作り直しをしたり、ピアノを何度も変えて、皆を混乱させてしまうことも少なくありませんでした。それでも、その度に、「先生、大丈夫だよ」「皆で力を合わせて作ればいいんだから」と優しく微笑んでくれたのは、他の誰でもなく、目の前にいる子ども達でした。
 そんな小さな手に幾度となく背中を押され、大きな力をもらったことでしょう。一緒に悩み、考え、作り上げてきた毎日が、私の心にだけでなく、皆の心にも深く刻まれたと信じています。
 「エバーラスティング」の名のように、永遠に皆の心に残り続けますように。
 そして残された数十日の幼稚園生活を大切に過ごせますように。


■あひる
 子ども達にとっても、私にとっても大イベントであった発表会が終わってしまいました。そしてその発表会活動は私にとってとても大きいものでした。
 沢山悩みました。自信も失くしたこともありました。また、そんな自分を悔しく思ったこともありました。
 けれどそんなとき、いつも支えて助けてくれたのは他でもない36人の子ども達でした。腹の底から笑わせてくれました。
 ときに私が強く怒った後も、「やりたい!」と、精一杯の姿を見せてくれました。いつも前向きで素直で元気なあひる組だからこそ、あの作品が出来たのだと思っています。子ども達には感謝の気持ちで一杯です。
 発表会当日、正直私は緊張でガチガチでした。
 それに比べ2日間休みだった子ども達は、エネルギーを貯めて来てくれていました。
 私が緊張していることも、きっと全て分かっていたのだと思います。けれどそれは決して私には口に出してきませんでした。誰一人とです。普段通りのみんなの姿でした。友達とじゃれ合ったり、私にも飛び付いてきたりと普段の可愛いみんなのまま、本番直前になり、つばめ組の部屋へと移動しました。
 私の緊張は、もうピークでした。心臓を取り出して動悸を止めたいくらい鳴っていました。
 「いちご組エンディングです。」と、前のクラスが終了直前の合図が出ました。
 そのときでした。
 いつもは私が子ども達をぎゅっと抱き締めることが殆どでしたが、そのときは子ども達が私をぎゅっと抱き締めて、「先生にパワーあげるね」と、言ってくれたのです。舞台裏にまで感動がありました。これは、担任の私だけが味わえる感動でした。私は子ども達を心から誇りに思いました。
 合奏では、初めて横から歌う姿を見ました。その姿はとても大きく、逞しく私の目に写りました。拭っても拭っても、涙でみんなが見えなくなりました。けれど私の目と心に、しっかりその姿は焼き付きました。
 発表後部屋に戻り、私からみんなへ賞状をあげました。少しでも私の気持ちがみんなへ伝わって欲しかったからです。
 「先生泣いとったやろ」と、そんな言葉もその日は幸せに感じました。
 いよいよこの「ぱぴぷぺぽ」も、残り一枚となりました。来月の最後の一枚は、涙で原稿が濡れて書けなくなるのではないかと、今から心配しています。


■かなりや
 発表会当日の「発表会」は本当に素晴らしいものです。最愛の家族達に見守られての子ども達の演技は勿論、その家族達が放ってくれる温かい空気が、「発表会」の仕上げをしてくれるからです。
 4回しか経験していない私は今年もその日が楽しみで仕方ありませんでした。
 しかし、その発表会を終えて心に残ったのは当日ではなく、前日の2月14日でした。
 ドキドキのメッセージを添えて、園長先生にチョコを渡すから???
 ではなく、この日の保育時間はわずか1時間です。その時間を上手く使おうと、またマンネリを防ぐために、「美女と野獣」は2倍速の速さで進めました。すると滑稽さが増し、始終和やかに過ぎていきました。しかし不思議なものです。発表会を明日に控え、気持ちが高ぶっていたのでしょうか。ラストの野獣が息絶える場面になると、それまでケラケラと笑っていた子ども達の姿が消えていました。そして、気が付くと、この場面に慣れて最近では見られなかった涙が零れていました。また、先月のぱぴぷぺぽの状態になっていたのです。
 それでもエンディングが終わると、「次は合唱!」と勢い良く3曲を歌い上げていました。
 これからです。
 「ありがとう拍手を」のBGMで退場を済ませると、ハーモニカをぶら下げたまま、皆で手を繋いで一つの円になり座りました。それぞれが何かを感じているようで誰もしゃべりません。
 「これで今日も、かなりやの一日が終わったね」
 この言葉に全員が頷きました。子ども達の顔からは、切なさが溢れていました。明日を迎える嬉しさではなく、迎えてしまう寂しさを感じていたのです。私も同じでした。互いの顔を見つめていた子ども達のほおに、また涙が零れました。そして、「かなりや組でよかった」と、またワンワン泣き始めたのでした。さっき「美女と野獣」で流した涙もその涙だったのでしょう。その姿を見てもらうのが発表会だと伝えると、こんな言葉が聞こえました。
 「だから失敗してもいいんや」
 あれから数日、もう一度あの空気を味わいたくて、似たような言葉を並べましたが、もう二度とあの空気は作れません。子ども達と過ごす時間は生きものだから。だからこの日は、保育者人生で忘れられない一日になりました。


■はと
 発表会では、沢山の温かい拍手を贈って下さり、本当にありがとうございました。
 当日の朝、登園して来た子ども達は、とても元気一杯で、「本当に今から発表会?」と思ってしまうほど、普段通り友達と遊ぶ子ども達でした。
 そんな子ども達の姿に安心し、緊張もなく、講堂へと向えました。
 「さぁ講堂行くよ!」と言うと、「やったぁ」「早くしたい」と私の予想とは違い、子ども達は早く行きたくて仕方のない様子でした。
 舞台裏で、スタンバイをした子ども達から、「オッケー!」と小さな声でサインが出て、発表会が始まりました。
 子ども達のセリフや、歌を聞いていると、ピアノを弾きながらも、何度も涙が出そうになり、それを止めるのに必死でした。
 全て終了した後、子ども達に大きな大きな拍手を贈ろうと思いながら部屋に帰ると、部屋を飛び出し、私を迎えに来てくれたみんなは、「先生!お母さん泣いてた」「お父さんも泣いてた」と口々に教えてくれました。その表情がとても生き生きとしていて、どの子も輝いた最高の笑顔で、とても嬉しかったです。
 「ただ見てもらうのではなく、発表会を見て、泣いたり、笑ったり、驚いたり、そんな発表会にしたいね」と話していた私達の想いは、しっかりお母さん達の元に届いたことと思います。あの感動は、決して忘れません。
 もうすぐ縄跳び大会です。
 先日、ミニミニ縄跳び大会を3クラスで行ったときは、惜しくも2位でしたが、子ども達のやる気は、満々なので、大きなトロフィーを目指したいです。応援を宜しくお願いします。
 最近、部屋では、卒園式で歌う、「未来の中で会おうよ」や、「みんなの未来」を歌っています。子ども達が真剣に歌う姿、そして制服姿も、あとわずかで見られなくなると思うと淋しさで一杯になりますが、残りの日々を、大切な友達と沢山遊び、体調を崩さず、元気一杯で過ごしてほしいです。
 京都参拝やエキスポランドへのお別れ遠足とまだまだ子ども達が楽しみにしている行事があります。
 ミニコースターは怖がらずにみんな乗れるかな?
 参拝では、普段通りお参り出来るかな?
 まだまだ子ども達の違った一面を発見したいです。
 残り少ない幼稚園生活を、お母さん方も思い切り楽しんで下さい。

 




■くま
 発表会活動が始まってから、部屋に登場した「強くなれるハ−ト」はご存知でしょうか?日々の良かったことを書き記し、隣の大きなハートを少しずつ塗って、全部塗れたら、皆は今よりも強くなれるし、お兄さん、お姉さんになれるよ、と言い、少しずつ作り上げて来ました。毎日1つずつ埋まっていくハートと同時に皆の気持ちは1つになっていきました。このハートの完成まであと1つのところで発表会本番を迎えました。
 当日の朝、いつもより元気一杯で登園してくれ、「早く発表会したい!」と言われんばかりの笑顔を浮かべた子ども達を迎えられ、とても嬉しかったです。37人全員で出番を待ちました。
 「今日は、お母さんもお父さんも来てるよ」「おばあちゃんも来てる!」と皆とても嬉しそうに教えてくれました。
 出番が近付き、いよいよ次になったとき、「強くなれるハート」を見せると、「早く完成したい!」「皆が力を合わせれば完成やな!」と自信に満ち溢れている皆が素敵でした。
 「どんな発表会見てもらいたい?」と聞くと、「元気一杯のシンデレラ!」「かっこいいシンデレラ!」など頼もしい返事をくれました。また、「継母のとこ笑ってくれるかな?」と期待している姿も見られ、可愛かったです。
 いよいよ本番です。皆の気持ちが1つになり、元気一杯、そして伸び伸びと、楽しそうにそれぞれの役を演じてくれました。
 そんな皆を誇りに思い、皆と一緒に発表会が出来、私は世界一幸せだ!と思いました。発表会が終わると、皆大満足で1人1人が達成感に満ち溢れていました。
 「皆すごく上手だった!」と拍手を贈ると、第一声が、「継母のとこめっちゃ笑ってたな!」でした。やはり、そこが一番気になっていたようで、皆すごく嬉しそうで可愛かったです。
 すぐに、ハートを塗り、「強くなれるハ−ト」も完成しました。「やったー!」と歓声が起こり、強くなれるハ−トを手に入れた皆はとても輝いていました。
 今も毎日、「発表会したい!」と言ってくれます。くま組の自信作、「シンデレラ」は永久保存版です。
 さて、次の目標は、「リレー大会」です。皆、楽しみにしているようです。運動会の時とは違うチームで、どんな姿を見せてくれるのかとても楽しみです。皆の持つ強いパワーに期待しています!


■ぞう
 「発表会は一人では出来ない」
 1月の誕生会で園長先生が教えてくれた言葉です。ぞう組の発表会活動は、本当にこの言葉通りでした。元々知っている話であること、大好きなお姫様や憧れの王子様が登場すること、初めて小道具が持てることなど、楽しみにする要因は幾つもあり、発表会活動に対する皆の意気込みや期待はとても大きく、強いものでした。
 しかし、いざ活動が始まったという初めの頃は、私の力不足のせいで思うように進まず、皆も私も頭を抱える日が続きました。あんなに元気一杯で笑顔が絶えず、いつも目を輝かせて活動していたクラスに、重い空気が流れる日もありました。
 「良い作品にしたい」という気持ちは皆一緒だったのですが、その思いが上手く形にならなかったのです。正直、私自身、悩んだり焦ってばかりで皆と一緒に楽しむことを忘れていたと思います。
 そのことに気付かせてくれたのは子ども達でした。エンディングまで一通りの流れが出来上がってから、ようやくぞう組らしさが戻ってきました。
 発表会活動を始める前に必ず話し合いが行われるようになり、「心は一つの合言葉は運動会だけじゃないで!」「恥ずかしくてやらへん人の方が恥ずかしいよね」「世界で1番良い白雪姫にしよう!」と熱く言い合うのです。最後の最後に、ようやく一つになれました。
 それから本番の日までは、ほんの数日しかありませんでしたが、行なう度にどんどん表現が深まり、どの役もその役に全身でなりきって表現し、その数日でそれまでとは同じ作品と思えないほど素晴らしい作品になりました。
 当日、私の大好きなキラキラの目で表現する子ども達を見て、本当に胸が熱くなりました。
 この一ヶ月、ずっと皆には「ごめんね」の気持ちで一杯でしたが、やはり最後は、「ありがとう」で一杯になりました。
 エンジンがかかるのが遅かった分、子ども達は当日も翌日も、そして今でも毎日、「発表会やりたい!」と一日に何度も口にし、「あそこの場面はもっとこうしたら良いんちゃう?」「先生台詞変へん?」と昼食中などに突然言い出したりするのです。これからもより素敵な白雪姫を見せてくれることでしょう。ぞう組だからこそ、心が一つになったからこそ出来た白雪姫、ずっと大切にします。
 次はリレー大会です!一つの壁を乗り越えた今のみんなに怖いものはありません!狙うは勿論…優勝です!


■ひつじ
 2月になり、発表会活動もいよいよ大詰めとなりました。
 参観でも見ていただいた魔王登場の場面は、初めの頃からずっと楽しみにしていました。絵本を聞いては、「この魔王めっちゃ怖いなぁ」「不細工やなぁ」と言いながらも、「今日は魔王する?」と聞きに来る子も少なくありませんでした。
 そんなに楽しみにしていた場面なのに、初めはなかなか魔王の迫力が出ませんでした。しかし回数を重ねる毎に恐い顔も板に付き、「もう一回したい」とリクエストされるほど大好きな場面になりました。
 前の場面で終わった日には、「えー…めっちゃ良い所で終わるねんなぁ」と、悔しむ声が聞こえて来て、思わず笑ってしまいましたが、子ども達の発表会への強い思いに嬉しくなりました。
 本番前は欠席も多く、不安を抱えて迎えた発表会当日でしたが、36人全員揃って出来たことが何より嬉しかったです。
 緊張しながら待っている私の元へ登園して来る子ども達は皆、元気いっぱいの笑顔で、「私が頑張らないと」と、背中を押される思いでした。
 本番直前、「間違っても良いから元気いっぱいやろう!」と約束してピアノに座り、子ども達を信じて始めると、いつも通り登場してくれ、安心しました。
 沢山の拍手をもらって講堂から出た子ども達の額は汗ばみ、「先生、講堂暑いなぁ」「めっちゃ汗かいてるわ」と、思い切り演じ切った跡が見られました。そして、嬉しそうに笑顔を浮かべる子ども達を見て、思わず近くにいる子から順に抱きしめていました。
 発表会が終わり、次はミニミニ発表会に向けての役替えです。違う役でも皆で一緒に考えて作った作品なので、役が替わっても台詞は完璧です。むしろ、今までの役よりも気合いが入り、大きな声だったりするくらいです。
 「まずはカバラで、次が洞窟で、魔王やな」などと一人で確認している子や、トイレ休憩の間も友達同士で続ける子など、まだまだ発表会の熱は冷めません。
 最近、子ども達は本当によく手伝いをしてくれます。昼食後の掃除や、製作後の片付けなど、初めは私が一人でやっていたことも、今では気付けば全て終わっているほどです。一年間の成長を目の当たりにし、嬉しくもあり、寂しい複雑な気持ちです。
 残り少ない時間を大切に、沢山笑い、沢山遊び、元気に楽しく過ごしていきたいです。


■ぱんだ
 「幸せ!」と歌い終わると、未だに、「やったー!」と飛びついてきて潰されてしまいます。
 発表会当日は、温かい目で見守っていただきありがとうございました。
 今でも毎朝、「早く講堂行こーや!」「なんで講堂行かへんの?」と聞かれ、「今日は雛人形作るよ」などと言った日には、全員に、「嫌だ!発表会がいい!」と言われるほど、まだまだ発表会の熱が下がりません。本当に大好きなのです。
 研修会の日も朝から大張り切りでした。無事に終わってから、たっぷりと時間があったので、部屋で寝転んだり、にらめっこ大会をしたり、パンを食べながら、輪になって色んなことをしたり、のんびりと過ごせました。
 年長になったら何組がいいか聞くと、1番人気はぺんぎん組でした。理由は、バスにすぐ行けるし、園庭にすぐ出れるからだそうです。大きい組になったら、何が楽しみか、何の発表会がしたいか、(ムシキングだそうです)、ぱんだ組で1番楽しかったこと、ぱんだ組の好きな所、沢山話しましたが、1つ皆に伝えなければいけないことがありました。
 月曜日にたむらももこちゃんが退園されることです。皆にとって、初めての別れの経験です。遠くの幼稚園に行ってしまうことを伝えると、しーんと静まり返り、誰も何も言いませんでした。
 「明日、皆揃ったら、ビデオ撮れるから絶対休まないでね」とだけ伝え、その日は帰りました。翌日、見事全員出席で、38人揃ったビデオが撮れました。
 時間は、刻々と別れの時間に近づいてきました。降園時間を多く取って、ももこちゃんに膝に乗ってもらい、最後の話をしました。私が胸を詰まらせて言葉が出ないでいると、「離れてもずっと一緒だよ!」「皆がいるから大丈夫だよ!」「また会えるよ!」「ぱんだ組はずっとぱんだ組だよ!」「心は1つ!」と男の子も女の子も次々に言ってくれました。
 「最後に歌のプレゼントしよう。何歌う?」と聞くと、皆声を揃えて、「小さな世界!」と答えてくれたので、ももこちゃんスペシャルバージョンで替え歌をして歌いました。「ももこちゃんは!」「1人じゃない!」「いつまでも!」「ぱんだ組ー!」と自身たっぷりな顔をして歌う皆がとても逞しく、素敵で、心に沁みました。ずっとこのままだったらいいのにと、皆との別れが近づいていることに、胸が痛くなりました。皆は、リレー大会や、お別れ遠足に胸を膨らませています。どうか少しでも長く皆と一緒にいれますように。


■りす
 「良かった。晴れて」「なんで?」「今日は2月3日だよ。豆まきの日やん」「あっ、忘れてた。じゃあ、鬼が来る日やん。早く来たらいいのに」と朝から心待ちにしていました。
 中には、「先生、一緒にいてくれるよね」「豆だけで鬼をやっつけられるの」と心配そうにしている子もいましたが、「大丈夫やで。僕がやっつけてあげる」「私もいるやん。でも、鬼は先生ねんで…秘密なぁ」とこっそり声を掛けるなどしていました。豆まきの話でとても賑やかな朝でした。
 手作りの三方に豆を入れ、年の数だけいただいたのですが、「もう少し欲しい」と三方を持って来る子や、「先生は食べないの」「たぶん、歳とってるから皆の前では食べられないんちゃう」とコソコソ話している子もいました。
 園庭に出ての豆まきでは、突然現れた鬼に少し驚いていましたが、「よっしゃー!やっつけるぞ」と鬼達を追いかける子や、一度投げた豆を拾い再び投げる子など、皆の強い力に負け、鬼達はすぐに逃げてしまいました。子ども達は大満足でした。
 職員室の雛人形を見に行きました。
 「可愛い。こんなの家に欲しいな」「欲しいね。園長先生にお願いしようかな」なんて話している子もいました。
 「お内裏様が持っている物の名前、何か知ってる?」の質問に「しゃもじ!」と張り切って答える子もいましたが、「尺って言うねんで」「あっ。そうやったなぁ」と大爆笑でした。
 部屋にはみんなの素敵な雛人形が出来上がっています。お楽しみに。
 発表会では、子ども達の様々な面が見られました。
 発表会当日、部屋へ戻った子ども達の第一声は、「もう無理。これ以上出来ない。今までで一番上手に出来たわ」でした。素敵な笑顔で、伸び伸びと表現し、元気な歌声も聞かせてくれました。
 「お母さん、沢山誉めてくれたよ」「もう1回見たいって言ってたよ」など話しに来てくれました。
 これからも発表会は続きます。
 「次は何の役になろうかな」「セリフ、ちょっと変えたいな」など考えているようです。
 子ども達には、もう一つの楽しみがあります。リレー大会です。
 「リレー大会が終わったら、りす組も終わりやんな。皆で1位になれるように元気一杯走るわ」と気合いも入っています。
 残り1ヶ月、素敵な思い出を沢山作って欲しいです。


■きりん
 発表会本番の10日前、子ども達は驚きの一面を見せてくれました。
 発表会中に私語が多いと注意され、まるで通夜のように部屋は静まりました。
 明らかに落ち込んでいる表情の子ども達を前に、どう声掛けしようか正直迷い、「どうする?」と尋ねてみました。
 数秒の沈黙の後、「しゃべってたら音楽が聞こえないよ!先生、ピアノ弾いてくれるやん。そんなんしたら、発表会台なしだよ。皆、いいの?」とある子が訴え、他の子達もかなり真剣な表情で答えます。
 「嫌だ!」「おしゃべりしてたらつまらなくなる」「きりん組の泣いた赤鬼なんだから、皆でやらないと!」など、沢山の意見が出て、その度に頷いて共感しています。その間、誰1人笑ったり、馬鹿にしたりしません。
 すると、どこからか泣いた様子の声が聞こえてきました。私も子ども達も驚き、泣いている子を探しました。
 すぐに真っ赤になって泣いている姿は発見出来たのですが、皆目を疑いました。1番驚いたのは私かもしれません。
 転んでも怪我をしても少々のことでは泣かないある男の子が、悔しくて真っ赤になり、声を上げて泣いていました。
 そして、「僕は、僕は、心の1番奥では、めっちゃやってんねん」と胸を何回も押さえて気持ちを吐き出しました。男の子のリーダーのような存在なので、特に男の子の表情が一瞬で変わり、中には涙ぐむ姿も見られました。
 最初に一言投げ掛けただけで、私は何もしゃべっていませんでしたが、20分近く子ども達だけで話し合っていました。感動を通り越し、呆然と子ども達のやり取りを見ていました。言葉はつたないけれど、中学生日記のようでした。凄かったです。
 終業式までは涙は見せまいと決めていたのですが、不覚にも皆の前で涙が止まりませんでした。
 子ども達は日々成長しています。教師が間に入らなくても、自分達で考え、何とかしようと話し合い、ときには譲り合います。しかし、いつでも優しさを忘れません。真っすぐで純粋な気持ちに、いつもはっとさせられます。子ども達から、大切なことを教えてもらっていると痛感する毎日です。
 終業式までは涙は見せまいと再び決意しました。残り僅かですが、見守っていて下さい。


■しか
 父兄の皆さんの前での発表会を終えた部屋への帰り道には、興奮冷めやらぬ子ども達の歌声が溢れていました。
 「優しい心、幸せ運ぶ」
 楽しそうな歌声を聴きながらこれまでのことが思い返されました。
 初めて絵本を読んだ日から一ヶ月余り、うまくいくことばかりではありませんでした。皆での話し合いも何度か持ったものです。そんなとき、いつも出てきた言葉は、「ハートのパワー」でした。
 ある日のことです。発表会について話をしました。
 以前に引き続き、発表会は皆で作る物であること、そのためには1人1人がハートのパワーを出さなければならないことなどを話したところ、ある子が言ったのです。「ハートのパワーが大きくなったら、お母さん達、感動するかなぁ」
 それをきっかけに、話が進みました。
 「ちっちゃい組のとき、お母さん、『感動して泣いた』って言ってた」「感動したら嬉しいのかなぁ?」「嬉しいんだよ!」「じゃぁ、ハートのパワー大っきくして感動させたい!」そして、しか組だけの新たなキーワード、『感動』が生まれたのです。
 また別の日には、『笑わせる』ことに意識が向けられました。お客さんと半分に分かれて見せ合った日のことでした。
 「ほうび!」と言いながらお尻を振るシーンは、子ども達も大好きなシーンで、何度も皆で行なったものです。そんな風にして出来上がった『12の月たち』です。
 今、思い返して感じるのは、子ども達への感謝の気持ちです。
 エンディングの歌の歌詞に、「忘れないで素直な心を。優しい心。幸せ運ぶ」とあります。
 あの言葉の意味を、私は今、噛み締めています。子ども達が素直な心を忘れずにいてくれたから、この発表会を一緒に作れました。優しい心で笑ってくれたから、楽しく過ごせました。
 そして、2月16日という大切な思い出の日が来ました。
 これは、私にとって、幸せです。
 そうです。優しい心は、自分だけではなく、周りにいる人にも幸せを運んでくれるのです。
 37個の優しく素直な心(ハート)が私に大きな幸せを運んでくれました。父兄の皆さんにも届いたでしょうか。子ども達に感謝です。本当に、ありがとう!




■みかん
 「ドンドンドンドン!」という太鼓の音と共に、「うおおお!」と鬼が叫びながら園庭にやって来ました。
 朝から、「今日は鬼が来る日だよ」と伝えていたので、子ども達は自由時間に園内を周り、「まだいなかったわ!」「トイレにもいてへんかった〜」と友達同士で確認し、「じゃあもう1回見てくるわ!」と再び見つけに行こうとするほど鬼の登場を心待ち(?)にしていました。
 自分で作った三方をしっかりと持ち、「鬼はー外ー!」と豆を投げる姿はとても逞しく、それでも鬼が近付くと少し後退りしてしまう姿はとてもかわいかったです。
 節分が終わると職員室には立派な雛人形が飾られました。皆で見に行くと、「家にも飾ってる!」「おばあちゃんちにもあるー!」と教えてくれました。人形の名前を一つずつ伝え、「おぼえた!」という子ども達にクイズを出しました。「これは?」「お雛様!」、「これは?」「お内裏様!」とここまでは大正解だったのですが三人官女を指して、「これは?」と聞くと名前を忘れてしまったのか誰も答えません。私が、「三人…」とヒントを出すと、「三人…三人家族!」との答えに思わず笑ってしまいました。
 部屋に戻り、雛人形製作をしました。
 4月には思うように鋏を使えなかった子も今では自分の好きな形にきってじっくりと作品を仕上げていく様子に皆の成長を感じました。
 「出来たー!」と言って見せに来てくれる皆の顔は満面の笑みで溢れ、眩しいほどに輝いていました。そんな皆が作ったお雛様はどれも優しい表情を浮かべながら部屋に飾られています。
 発表会では温かい拍手をありがとうございました。
 その日の朝、以前から栽培していたヒヤシンスとクロッカスが見事な花を咲かせました。どんな花が咲くのだろうと話し合い楽しみにしていた気持ちが御仏様に通じたのでしょうか。この嬉しい事件は子ども達のみならず私達にも力を与えてくれました。
 沢山のお客さんの前でいつも通り発表会をする子、少し緊張気味の子といましたが想い想いの表情をみていただけたと思います。
 「僕はこうするからさぁ…」「私はこっちで○○ちゃんはここでこうする?」と相談しながらトロルやがらがらどんを作る姿を見ると自然と笑みが零れます。
 大好きな皆と同じ時間を共有出来るのも残り僅かとなりました。1日1日を大切に一杯笑って過ごしたいです。


■ばなな
 寒さが和らいでくると、子ども達は益々元気一杯です。
 2月3日の豆まきのために、三方を作りました。作るときに、幼稚園に鬼が来ることを話すと、子ども達は喜びで、次の日から、「今日、鬼くるん?」と心待ちにしていました。
 そこで、「昨日ね、鬼さんに電話したら、今忙しいんだって。だから、来られるようになったら、電話してくれるって言っていたから、待っててね」と話すと、とても真剣に聞いて納得してくれました。素直で可愛いな、と思いました。
 3日、「今日、鬼が来るよ」と伝えると、「やったー」との声が部屋中に響きました。
 豆まきは午後からだったので、「鬼まだ?」と子ども達は首を長くして待っていました。
 鬼が出て来ると、子ども達は、「鬼は、外」と豆を力一杯投げ、「先生、豆失くなった」と言う子や、泣き出す子、教師にしがみつく子がいて、とても楽しい豆まきでした。
 職員室に、雛人形を見に行きました。
 一歩入ると、「うわぁー」という声が聞こえ、皆の目は輝いていました。
 雛人形の説明をする前に、「この人は誰でしょう」と聞くと、「お内裏様」と答え、次に、「お姫様」と答えてくれました。とても似ているけど違うな、可愛いな、と思いました。その後、説明してからもう一度聞くと、「はい」と元気良く手を挙げて答えてくれたり、皆で一緒に言ってみたり、楽しかったです。
 発表会の朝、子ども達は少し興奮していました。しかし、やる気は充分で、つばめ組に着くと、「早くやりたい」と言ってくれました。
 つばめ組は講堂の隣なので、静かにしなければなりません。
 「最初は、誰が出て来るの?」と聞くと、「ロバ!」「何て鳴くんだっけ?」と聞くと、「ヒヒーン」と小さな声で次々に答えてくれ、子ども達には不安という文字はなく、期待で一杯なのが伝わって来ました。
 お陰で肩の力が一気に抜けて、「皆、ニコニコの顔を見せて」と言うと笑顔で一杯になり、「皆、楽しもうね、先生も楽しくピアノ弾くね」と言うと、「うん」と言ってくれました。
 終わった後は、皆でひっついたり、1人ずつ抱きしめたりして過ごしました。こんな感動させてもらえて、私達は幸せ者だな、と思いました。
 残り少ない時間を大切に過ごしたいと思います。


■もも
 月日が経つのは本当に早いもので、気が付けばもう3月がやって来ます。
 1月から少しずつ作っていた発表会も終わり、毎日当たり前のように一緒に過ごしていたもも組の別れを意識してしまいます。
 当番発表をしたときに「中くらい組さんになったら、何組になりたいですか?」という質問をしました。すると、子ども達からはきりん組になりたいという答えが多く、もしかすると今のもも組のメンバーのまま中くらい組になれると思っている様子でした。3年間ずっと一組のクラスで私も一緒に卒園まで生活したいと思いました。  
 皆のにこにこと笑顔で答えている頼もしい姿を見て少し涙が出そうになってしまいました。
 この1年間で、子ども達は色々な面で成長していて、私も多くのことを学びました。
 発表会でも、その成長を見せてくれました。
 ジャンケン遊びでは、「勝ち」「負け」という区別がはっきりと表現することが難しかったはずなのに、当日が近付くにつれ喜んだり泣いていたりと子ども達から自然と表現に表れていました。
 場面毎にピアノの曲が変わっても迷うこともなく、だるまさん転んだや寝るところや石運びなどでは、32通りの表現を見せてくれました。
 発表会が終わって舞台裏で、「あー汗かいたー」という声や、「おもしろかった」と言う声が上がり感無量でした。
 「先生ピアノ間違えへんかった?」と心配してくれた子もいて、本当は少し間違えていたのですが、「皆のお陰でバッチリやったよ!」と言うと、満面の笑みで嬉しそうな様子でした。
 戸外遊びで、縄跳びを使ってしっぽ取りゲームをしました。
 私が縄跳びを持っていると、何人の子も、「跳べない・・・」と心配そうでしたが、しっぽ取りゲームの説明を始めると皆の目は輝いていて真剣に話しを聞いていました。
 鬼は私と中富先生で行いました。掴まったら檻に入るということも、子ども達は皆直ぐに理解していて、しっぽを取られると檻から、「助けてー!」と仲間を呼んでいました。助けに来た子も容赦なく捕まえていたのですが、ある男の子2人は私より頭を使っていました。1人は囮になり私から見えない所からもう1人が捕まっている子ども達にタッチして助けてしまい、子ども達のお手柄で、しっぽ取りゲームを終えました。「またやりたい」と満足な様子でした。


■めろん
 2月14日、発表会前々日、早帰りのため、着替えをしませんでした。
 「何で着替えしないん?」「明日、幼稚園お休み?」と聞いて来る子に、「明日はお休みで、その次の日が発表会だよ」と伝えると、「えー!?」「どうしょうー!!」と嬉しそうな表情を見せてくれました。
 その日の発表会は、いつも以上に力強いわんちゃん達がいました。
 戦う場面では、「エイ!!ヤー!!」と大きな声で言いながらキックをしたり、パンチをしていました。
 クルエラからそっと逃げ出す場面では、物音を立てずに歩いたり、小さな声で、「キャー」と怯えていました。場面毎で、自然と声の大きさを変え、ピアノの音を聞いて動いている姿を見ると、安心しました。
 そして、心待ちにしていた発表会当日、お母さんやお父さんに連れられ子ども達が次々と登園してきました。それと同時に部屋で育ててきたクロッカスの花が初めて咲きました。
 お母さん達に元気に手を振り部屋に入って来る子ども達を見ると、入園当初からの大きな成長を感じました。
 ところが私達は、緊張と興奮で一杯でした。しかし、子ども達からは、緊張よりも興奮している姿が見られました。そして、見事に全員出席でした。
 出番を待つ間に子ども達から、「先生、頼むで!!」「ピアノ間違わんとってや」といったプレッシャーを受けました。子ども達の堂々とした姿に驚きました。
 出番がきてからもその姿は変わらず、今までで一番力強く、元気一杯な101匹わんちゃんを見て感動し、私達も最後までやり遂げることが出来ました。
 終わってからも興奮は冷めませんでした。子ども達は、「楽しかったよ!!」「全然緊張せんかったで」「格好良かった?」と、目を輝かせて話してくれました。
 部屋に戻って私達が前に立つと自然に子ども達はグループ毎に座って真っすぐに私達を見て話を聞いてくれました。その後、1人ずつに、「ありがとう」と伝えると少し照れ臭そうに頷いていて、その姿はいつもの子どもらしい笑顔に戻っていて、とても可愛らしかったです。
 発表会活動が始まった当初は、子ども達だけで出来るの…と思ってしまうこともありましたが、誰一人嫌がることなく取り組んでくれ、子ども達の成長を感じました。
 残り少ないめろん組ですが、沢山の思い出を一緒に作りたいです。


■いちご
 2月3日の節分の日は、泣き声が一日中響き渡っていました。その日は、節分の鬼だけではなかったからです。午前中に講堂で発表会を行いました。
 「全然、恐くないし」「動いていないもん」と、部屋に飾った一寸法師に使う鬼を見て、余裕の笑みを浮かべていた「いちご一寸法師」ですが、発表会が始まり、鬼を倒す場面で幕が開いた途端に、皆が後退りし、棒立ち状態でした。そして、ピアノの音色に負けないくらいの、泣き声の嵐が響き渡っていました。何故なら、いつもは、部屋で吊されていただけの鬼が、動いていたからです。
 部屋に戻り、「恐かった?」と聞くと嵐が過ぎ去った後のように、「恐くなかったよ」と口々に答えていました。午後に行う豆まきで鬼が出てくることも知らないで…。
 さて、いよいよこのときがきました。午後の豆まきの始まりです。
 自分達で作った三方を手に持ち、「豆少ないよー」「もっと入れて」という声が、園庭で飛び交っていた瞬間に、「ドドドドドーン」と太鼓が鳴り響き、四方八方から次々と近付いてくる鬼達に、豆を投げることすら完全に忘れて、私に縋り付く「いちご一寸法師達」は、とても可愛いらしく、トレーナーに付いた涙と大量の鼻水のことなど気にもしないで、私は鬼から、いちご一寸法師を守り切りました。
 ところで、竹中先生はというと、豆まきの前に、「歯医者に行ってくるよ」と言い残して、部屋を去って行ったにも関わらず、豆まきが終わって部屋に戻ると、倒れているではありませんか!?「あ−!竹中先生がー!!」と言うと、とても驚いた表情で近付いて来る子ども達に、「鬼に…やられたー!!」と叫んでいる竹中先生に「先生が…」と再び泣き出す子がいました。
 作戦は大成功ですが、優しい心を持ち、純粋な気持ちでいることを改めて実感しました。
 家に帰って、「今日は何をしたの?」の質問に、「何もしてないよ。」という答えが返ってはきませんでしたか?それは、私達といちご一寸達で決めた合言葉だったのです。何といっても皆の発表会を一番楽しみにしていたのは、ご父兄の方ではないでしょうか?子ども達と話し合った結果、発表会まで秘密にして、参観の日から、とても強く成長した、一寸法師を見てもらおうということになったのです。
 私達にとっても、初めての発表会でしたが皆のお陰で出来た作品です。心からご父兄の方々、子ども達に感謝しています。


■ぶどう
  毎日、「先生、おはよう」と笑顔で登園してくれる皆が日々成長し続け、最近ではすっかりお兄さんお姉さんです。しっかりとしていく姿を見て、「もうすぐ皆も年中になるんだな」と感じずにはいられません。 
 でも、自由遊びでは年少らしい一面も見せてくれます。最近では皆でぶどう山をよく作ります。砂場に集まり、他の誰よりも大きい山を皆で作るのです。自由時間を目一杯使い出来上がるぶどう山はとても大きく皆も得意気です。皆で、「また明日も作ろうな」と話し合っている姿はとても微笑ましいです。
 当番発表の質問で、「発表会の好きな所はどこですか?」と聞いたのですが、様々な答えが返ってきて、なかには何カ所も答えてくれる子がいてとても嬉しかったです。一番多かったのは、トンネルの場面で、次はハチに風船を割られる所が多かったです。
 発表会が終わってからも、「先生、今日、ぷーさんしないの?」と毎日聞いてくれ、「するよ」と言うと、とびきりの笑顔で喜んでくれます。皆も大好きなように私も大好きなぷーさんの発表会で、何度も何度も見たくなります。
 3日には豆まきをしました。自分達で作った豆入れをしっかり持ち、鬼退治の準備が出来ると、太鼓の音と同時に一斉に鬼達がやってきました。
 私が、誰か泣かないかなと不安に思っていると、皆は必死に豆を投げていて誰一人泣いていませんでした。他のクラスの子は泣いている子が沢山いるのに、誰一人恐い顔もしないで退治していたので驚きました。部屋に戻って、「豆が当たったから大丈夫」と頼もしい返事が返ってきました。
 「先生は皆がいたから恐くなかったよ」と言うと、嬉しそうに、「皆、強いもん」と話していました。
 雛人形を見に行き、一人ひとりの雛人形を作りました。
 職員室に飾ってあるのを見て、「可愛い」「綺麗だね」と大興奮の皆でした。真剣な表情で、話を聞き、「これは何?」と興味津々です。
 部屋に戻り、早速雛人形製作です。顔もとても可愛くできているのですが、皆服に一番時間をかけていました。布や画用紙を使って、器用に仕上げていきます。男の人と女の人の違いや着物、言わなくても子ども達はしっかり見ていたようで、それを細かく表現していました。今、部屋に飾ってあるので、機会があれば是非見に来て下さい。
 残り少ない日々を皆と一緒に思い切り遊びたいと思っています。


■すいか
 ひな人形製作をする前に、皆で職員室にひな人形を見に行きました。
 職員室に入った瞬間に、皆の目はひな人形に釘付けになりました。部屋に帰る途中も、「おひな様、綺麗やったなぁー」と話していました。
 その日の自由時間には、「先生、見て見て!おひな様とおだいり様が出来た!」
 声のする方を見ると、積み木でひな段を作っているではありませんか。すごく可愛いひな人形にびっくりしました。
 製作中にも、画用紙や布を何枚も重ね、工夫して、十二単を作っていました。皆、自分だけのひな人形が出来て、とても嬉しそうでした。
 今は部屋に飾っていますが、家に持って帰りますので、家庭でも飾ってあげて下さい。
 3学期の大イベントでもある、発表会がありました。
 当日、部屋で少し発表会をしていると、すぐに順番がきました。「ニモー」と呼ぶと、「はーい!」と元気な返事が返ってきて、始まりました。
 大きな声で歌ったり、ピアノに合わせて、表現したり、とても上手でした。
 保護者の方の大きな拍手に、子ども達も、誇らしげでした。熱があったり、体調が悪かったり、沢山の観客を見て恥ずかしくて動けなくなってしまった子もいましたが、全員であの場面にいられたことが、何よりも嬉しかったです。
 先日は、ビデオ撮りもしました。ビデオ撮りでは、何台もの大きなビデオカメラが皆を見ていましたが、恥ずかしがらず、いつも通り、元気に出来ました。DVDを楽しみにして下さい。
 今でも発表会は続いていて、部屋で発表会をするだけでは物足りないのか、「先生、今度はいつ園長先生に見てもらうん?」「もう講堂でせえへんの?」と、見てもらうことの楽しさも分かってもらえたようです。
 ミニミニ発表会では、ピアノ側とエレクトーン側で、ニモとイソギンチャクが入れ替わるのですが、そのことを伝えると、曲を聞くだけで皆、すぐに入れ替われてしまいました。
 日々変わっていく子ども達の成長ぶりに驚いたり、感動したりしています。発表会をしなかった日の帰りには、「先生、また発表会する?またやりたい!」と言ってくれる子も多く、嬉しいです。
 もう少しで年少は終わってしまいます。残り少ない日を、皆の笑顔で一杯にしたいです。