■ぺんぎん
 ご存知でしょうか。ぺんぎん組もあと残り半分を切りました。早いものです。
 そんなある日、とんでもない失敗をしてしまいました。
 忙しい金曜日の午後のことです。製作をしていて、いつまで経っても片付けが終わらず、私の苛立ちは募り募っていました。何度も大きな声を出してやっと片付け終わった頃には既に降園時間が過ぎていました。
 「仲がいいのはいいけどやるときはちゃんとしようよ」と叱る私に、「早く帰りたい」と言われ、それには私も堪忍袋の緒が切れ、「もういい!勝手に帰ったら!」とピアノの裏に隠れてしまいました。こちらを気にしながら皆は渋々帰って行き、空になった部屋を見て、なんてことしたんだと後悔の念に襲われました。しかも2日間会えないという失態です。
 土日に大反省です。
 月曜日に謝ることにしました。月曜の朝、私の様子を伺いながら登園する子やそわそわする子、全く忘れている子様々でしたが、皆が揃って話を切り出しました。
 「先生、金曜日怒ったでしょ。ごめんね。何で怒ったと思う?」「片付けなかったから!」「ずっと遊んでたから!」「全部正解。けどね、先生がいつも怒るのは皆が大好きだから怒るんだよ」
 すると、は?という顔や、にやっと笑う顔がありました。
 「皆が好きで、もっといい子になって欲しいから怒るんだ。他のクラスだったら怒ってないよ。ぺんぎん組だけ好きだから」
 げーと叫ぶ男の子に照れる女の子、様々です。
 「皆のママだってそうだよ。よその家の子叱らないでしょ。皆のことだけ好きだから皆ばっかり怒っちゃうんだよ」「…。」
 それには皆妙に納得していました。
 「けどまた怒るんやろ!」「だからそれは皆が好きだからだって!」とげらげら笑い、仲直り出来ました。やっぱり可愛いです。
 私が担任して少中長とこの話をしてきましたが、反応や受け取り方が様々で勉強になります。
 先日の運動会、ミニミニ運動会では、子ども以上に力みなぎる応援を本当にありがとうございました。結果はどうあれ、最後まで力緩めることなく走り抜いた皆を誇りに思います。
 最後の得点発表のとき、明らかに4位なのにテントで祈るようにしていた皆が愛しくてたまりませんでした。
 落ち込む私に、「次頑張ったらいいやん」と励ましてくれる優しい皆とこれからも色々なことを乗り越えていこうと思います。
 日に日に皆への愛しさが増します。3月にはどれだけ好きになるのでしょう。ずっと一緒にいたいな。


■あひる
 10月26日、快晴の空を味方に付け、万博公園へ出発です。
 久々の遠足に、心踊らされながら、コスモスの丘を目指しました。
 「お早ようございます!!」
 万博公園の入口のゲートで、係の人にしっかり挨拶をする声が聞こえました。しかもその声は、こだまするように、全員分の声が響いていたのです。いつの間にか、こんなにしっかり挨拶が出来るようになったのね、と嬉しくなりました。
 そんな嬉しさの余韻に浸りながら歩いて行くと、皆の目に満開のコスモス畑が飛び込んで来ました。
 「うわぁ〜〜〜!!」と大歓声が上がったのは、もう言うまでもありませんね。コスモスの丘へ来て、こんなにも良い反応を見せてくれるのは、あひるの皆しかいないでしょう。
 コスモス畑の間を歩いたり、どんぐりを拾ったり、自然と沢山触れ合いました。
 「あっ!ここにもあったよ。」「これ見て!大きいどんぐり」と、嬉しそうな声が沢山聞かれました。
 しかし、夢中になったのはつかの間で、今度は、「先生、お腹空いたぁ」「ご飯まだ?」「早くお弁当食べたいよー」と言う声が沢山聞かれました。まさに、「花より団子」とはこのことですね。待望の弁当を口一杯に頬張りながら、今日一番の笑顔を見せてくれました。
 やはり、青空の下で食べる弁当は、格別です。ペロッと食べ終え、今度は広い丘で思い切り大はしゃぎです。
 リレーに綱引きに、電車ごっこに鬼ごっこと賑やかな時間を過ごしました。
 ふと気が付くと、どのグループも男の子と女の子が混ざり合い、一緒になって遊んでいました。皆が仲良く遊べる空気が、自然に流れているようでした。
 運動会を終え、皆の心がより通い合い、一つになってきているのだと、その光景が私を確信させてくれました。
 ここからまた皆がどう変わっていくのかが、楽しみです。一緒に見守って下さいね。
 時間も忘れ遊び疲れた皆は、帰りのバスの心地良い揺れにうとうとしながら帰りました。また一つ新たな思い出を胸に刻み、コスモスの丘遠足は、幕を閉じました。
 こうして一つずつ行事が終わると、その度に一歩ずつ卒園へ近付いて行くんだなと、寂しい気持ちになります。しかしそれ以上に、この子達とまた一つ同じ時間が過ごせたと、幸せな気持ちで一杯になるのです。
 焦らず、急がずゆっくりと、皆のペースで、残りの時間を大切に過ごせますように。


■かもめ
 秋とは思えない日差しに包まれて過ごした10月は、様々な場面でクラスが一致団結する姿を見せてくれました。
 9月の運動会が終わるとすぐに、ミニミニ運動会に向けて、それぞれの競技についての作戦会議が開かれました。
 運動会の紅白戦とは違い、クラス対抗になるというのが子ども達の心を熱くさせたのです。それは、運動会のリレーの結果が、4等だったからこそ芽生えた感情に違いないと私は思いました。
 クラスに飾ってあるトロフィーと賞状を見ては、「次は1等がいいなぁ」「大きいトロフィーが良かった」と、悔しさを見せる姿がありました。結果が全てではありませんが、だからこそ子ども達の心に新たな風が吹き込まれたように感じたのです。
 「応援も、かもめ頑張れにせなあかんやん!」と、クラス対抗ならではの応援も考えてくれました。
 「僕が言った後に皆が言ってな」と、応援団長も決まり、「フレーフレーかーもーめっ!ハイ!」「フレッフレッかもめっフレッフレッかもめっ!」と、昼食の準備中や、移動中など、どこでも団長の指揮と共に大合唱が始まるのでした。
 ミニミニ当日は、一段と気合いが入り、運動会よりも更に逞しい顔つきの子ども達に熱意を感じ、胸が熱くなりました。
 結果は3等でしたが、「1つ上がった!次はリレー大会と縄跳び大会でだんだん上がっていくんちゃう?」と、一歩前進したことへの喜びを、次の大会へと繋げられる良い結果となったのでした。
 お母さん方も、ご声援ありがとうございました。
 この運動会活動を経て、クラスの皆で力を合わせるということが、普段の生活でも見られるようになりました。
 私が声を掛けるまで、いつまでも遊んでいた子ども達が、時計を見て声を掛け合い、片付け始めるのです。
 「お片付けやで!」「あ!ほんまや」「グループ座ろう」と、誰かが気付き、皆で考えられるようになったのです。
 スイミングの日は、当然のように机を出し、昼食準備をする姿があったり、「明日は絵本の日やから水色鞄持って帰るで!」と、気付いた子が皆に教えてくれたりと、クラス全体で考えて行動する姿は、本当に輝いています。
 これからのクラスの成長が、更に楽しみになりました。


■かなりや
 楽しみにしていたミニミニ運動会も終わり、芋掘りやどんぐり拾いへとみんなで出掛け、いっぱい思い出ができた10月は足早に過ぎ、気がつけばもうすぐ11月です。時が経つ速さを感じ、みんなで過ごせる残りの日を思うと寂しくなります。
 園庭の木々も色づき、少し肌寒い季節になってきました。でも、「かなりや組のお部屋に行っても誰もいないよ」と登園した徒歩通園のお母さんに言われるほど、みんな園庭で元気一杯に縄跳びや鉄棒と遊び回っています。外遊びがとても好きな子ども達です。
 最近、子ども達の間でブームとなっている遊びは高鬼です。
 昼食を食べていると決まって、「後で高鬼する人?」と声が上がります。食べ終えた子から黒板の前に集まり、チョークで遊ぶ子の名前を書き出すようになりました。と言うのも、クラス全員と言えるほど遊ぶ人数が多いからです。
 「今、○○くんが鬼!」と自然と声を掛け合い、どんなに大人数になっても遊んでいます。
 今までは、男の子女の子と遊びが別れていたので、今回、仲良く遊ぶみんなの姿が嬉しくて仕方ありません。
 そんなクラスの輪が広がっている先日、新しい友達が一人入って来ることが決まりました。退園児も出てちょっと寂しかったので、これは嬉しいニュースです。
 早速、みんなに伝えると、「やったー!」と歓声が上がり、どの子も笑顔一杯です。
 「いつから来るの?」「明日来るの?」「女の子?男の子?」「何バスなん?」「名前は?」と次々と嬉しい質問攻めです。どの子も友達が増えるのを楽しみにしている様子が伝わり、とても嬉しく感じました。
 その子が登園する日、朝からみんなソワソワしていて、「バス、見て来る!」と何度もガレージへ出掛けたり、家で用意してきた手紙をしっかり持ち、部屋の前で待ったり、園庭で遊んでいても、5分置きには部屋に戻って来て、「先生もう来た?」と聞きに来たりと大忙しでした。
 バスが到着すると、少し緊張気味の子ども達でしたが、手紙を渡すと、笑顔が飛び出し、「友達になろう!」と言っていました。
 その日から、何をするにも、新しい友達を気づかい、手を繋ぎ、いろいろ教える姿が見られ、微笑ましく感じました。
 みんなの成長を感じる毎日が、とても嬉しく、幸せに感じています。


■はと
 運動会が終わった翌日、金メダルをもらった皆はどこか誇らし気に登園して来ました。きっとありったけの力を出して取り組んでもらった金メダルだからこそ嬉しさも倍になり自分達を誇りに思えたんだろうなと感じました。
 翌日から早速ミニミニ運動会に備えリレーのチーム替えをしました。
 新たなメンバーと力を合わせようと意気込む皆が微笑ましかったです!
 ミニミニ運動会は、クラス対抗になると伝えると歓声が湧き上がりました!
 「絶対一位になる!」
 その勢いに乗って、早速綱引きをしました。結果は4クラス中4位でした。皆の表情は納得いかないと言わんばかりの悔しそうな顔でした。その後、新チームでのリレーをしました。結果は、また最下位でした。
 部屋に戻るとさっきの悔しがる皆はいませんでした。たった一日で負けて当たり前になっていたのです。それもそのはずです。応援している子よりも、砂遊び、友達と話しに夢中になる子が沢山いました。
 「どうして負けたと思う?」の問い掛けに、「応援してる子もいたけど、遊んでる子一杯いたから」と返ってきました。
 皆が完全にバラバラになっていると感じました。力を合わせようとしている子の気持ちを考えると涙が溢れてきました。そこで運動会前に話し合ったことをもう一度伝えました。
 すると涙する子が何人も出て、「負けるの嫌!」「皆で力合わせたい!」「はと組でする最後の運動会やもん」次々と声が上がります。
 いつの間にか子ども達だけの話し合いになっていました。以前の皆に戻っていると感じ嬉しかったです。
 それから二週間ほど経ち、絶対一位を取る!と気合いを入れて迎えた当日、競技が始まると自然に、「はと組コール」も始まりました。しかもずっと鳴り止みません!全てにおいて皆で心を一つにしているのがよく分かりました。結果はどうであっても、今日の皆は本当にかっこいいと思いました。
 そして!!見事に一位を取ってくれました!本当に皆の力はすごかったです!感激でした。
 部屋に戻り、「なっ!言った通り一位取ったやろ」と皆得意気です。熱いハートを持っていれば出来ないことはないと証明してくれました!はと組だからこそ、はと丸パワーの熱いハートを人一倍持てるんですね!
 きっとまた皆一つ大きく成長してくれたと思います。
 この気持ちを忘れず、残りの日々も全力で過ごしていってほしいです。本当に本当におめでとう!


■うぐいす
 雨で2回も延期になったミニミニ運動会も、3回目には待ち望んだ子ども達に応えるように、とても素晴らしい天気になりました。
 延期になる度にクラスでは、「また中止や」、「なんでこの日だけ雨降るの」と、怒りの言葉をいくつも耳にしました。
 しかし、ミニミニが始まってみると、その勢いが上手く発揮出来ずに子ども達も落ち込み始めました。
 最初の折り返しリレー、次の綱引きでも、「勝ちたいのに!!」と、感情をぶつける子が出てくるほどでした。
 そして迎えた最終競技のリレーでは、最後まで諦めないみんなの真剣な姿を見れました。きっと空の神様も見ていたんでしょうね。3クラスが同点1位という、奇跡的な最高の結果となりました。
 部屋へ戻り1位の賞状を前へ貼ると、「1位が2枚になった」と、さっきの真剣な顔とは正反対の無邪気で可愛い笑顔でみんなして喜んでいました。
 26日の万博公園への園外保育では、クラスの仲がまた深まったような気がします。
 どんぐりを拾いながら探検していると、木で囲まれた秘密基地を見つけました。他のクラスはちょうど見えない所へ行っています。うぐいす組だけの特別な場所が他の誰にも見つからないように、みんなで急いで入り込みました。すぐにみんなで集まり話し合いをしました。
 「見つからないように小さな声でしゃべらないとあかんで」、「入り口が2つあるから誰かが見張っておこう」と、その様子に私までとてもワクワクしました。
 「おーい、誰かが近付いて来た!!」の一言で、一斉に木に隠れる子や、秘密基地の落ち葉や枝を集めて机や椅子を作る子もいました。
 先週の金曜日、また一人引越しで退園の友達がいました。今回で4人目です。4回目にもなると退園がどういうものなのか、子ども達も充分に理解しています。そんな子ども達が金曜日の午後に、可愛い提案をしてくれたのです。
 あと20分あると伝えると、「最後に全員で遊ぼう」と意見はすぐにまとまりました。
 「花いちもんめがいい!」と、一秒を惜しむかのように急いで園庭へ出ました。元気な歌声に、それに負けないくらいの笑い声が重なりました。
 部屋に戻り、みんなから一言伝えることにしました。「一言じゃ足りないよ」と言われ次々と子ども達からメッセージが溢れました。最後にみんなで言ってくれた言葉には私も涙が出ました。
 ずっと友達だからね。


■つばめ
 スモックに袖を通した子ども達が、コーナー前に脱がれた上靴と靴下を行儀良く並べ直します。
そしてMY絵の具とクレパスを画板に乗せると器用に運びます。これが思ったよりも難しく、少しでも画板が傾くと24色の画材達が一気に滑り落ち、「あ〜れ〜」と勢い良く飛び出してしまいます。だからここは皆慎重です。きっと画材達も、いつ投げ出されるかと冷や冷やしているに違いありません。
後は、水入れとパレットと雑巾の3点セットと、筆と画用紙を整えれば準備完了です。今から絵を描きます。
 今日は、新しい友達のケイちゃんアイちゃんヨウちゃんを描こうと、3階に足を運びました。
 3匹を目の前に子ども達はキャーキャーと喜び、それに応えるように3匹もしっぽを振っては、ペロペロと子ども達の顔や手足を舐めてくれました。
 別れを惜しみ部屋に帰ると、「超かわいかった〜」「また行こうや」と興奮冷めやらぬ様子です。
 「生まれたばかりで幼稚園しか知らない3匹と、一日だけお出掛け出来るなら、どこに連れて行ってあげたい?描いて教えてね 」と伝えると子ども達は見事に描き上げてくれました。
 教師6年目にして、このような試合運びならぬ保育運びが出来るなんて素晴らしい!はずでした。つばめ組だけ特別だと張り切って3階に上がったまでは素晴らしく順調でした。
 しかし予想以上の3匹の歓迎に子ども達は応えられず、犬嫌いの私が応えられるはずもなく、キャーキャーと悲鳴を上げ、32人には狭いその場所を必死に逃げ回りました。そしてしっかりウンチを踏み、すっかり疲れ果てた私達は放心状態で部屋に帰りました。
 こんなんで絵が描けるのだろうかと投げ出したい気分でした。
 「かわいかった?」と尋ね、返ってきた言葉はやっぱり、「こわかった」
 しばらく重たい空気が流れました。
 今日は違うテーマで描いた方が良いのではないかと考え始めたときでした。
 「生まれたばっかりで分からなくて飛び付いちゃったんじゃない?」「しっぽをいっぱい振ってたよ」「嬉しかったんかな」
 空気を変えたのは6年目の私ではなく、子ども達でした。
 海や空、水族館や街、家の中などに描かれる3匹の子犬は、実に愛くるしく、子ども達の温かい気持ちが表れていました。
 幼少の頃に噛み付いてきたマルチーズの気持ちを、子ども達が代弁してくれたのかもしれません。
 少しずつ、あの3匹に近付いてみよう。ウンチを踏んだ仲だしね。
 

 





■りす
 運動会の後も、運動会熱が冷めず、「今日は、運動会?」「明日は、ミニミニ運動会?」と、目を輝かせて聞いて来る子や、赤白の得点うさぎを数えて、「まだ勝ってる!やったー!」と、喜ぶ姿に、私の気持ちも燃えていました。
 「明日は、ミニミニ運動会だよ!」の言葉に、静かな部屋は一瞬で賑やかになりました。
 前回の運動会とは違いクラス対抗です。
 「明日はね、赤も白も、皆で応援するの!りす組さん、頑張るぞ!えいえいおー!」と、気合いを入れて迎えたミニミニ運動会は、私達だけではなく、保護者の方も熱くなられたのではないでしょうか。
 結果は、金色ではなく、銀色のトロフィーでしたが、賞状を受け取る姿に、涙が出ました。
 「最後まで、諦めずに走る」気持ちは、子ども達に少しでも伝わったでしょうか。
 御仏様の横に飾ってあるトロフィーを見る姿に、「金色じゃないから悔しい?」と聞くと、「ううん!だって頑張ったもん!」と言ってくれる子がいました。
 運動会を通して私が感じたことは、皆の心が一つになっていたことです。「涙と勝利と」の歌と共に、年長で走る姿を楽しみにしています。
 今回の壁面のテーマは、「秋のりす組の木」です。
 皆で話し合ったところ、「皆が住める木」「葉っぱとか飾りたい!」と、それぞれの思いが出て、考えた末に、混色で作った一人一人違う色の葉に、クレパスで家を描き、36枚の葉の木を作りました。
 「先生、これ貼って!」と園庭で拾ってきた落ち葉を貼り、秋色に染まっています。まだ、完成していませんが、是非、見に来て下さい。
 「可哀想だから止めなよ」と面談である保護者の方が園に来られたときに見られたことを話して下さいました。
 何人かの子がふざけ合って、上靴を取り上げて遊んでいるときに、他の子が上記のことを言ったそうです。私はこの話を聞き、悲しさと喜びの2つの気持ちが心にありました。
 悪戯ではなくても、子ども達に伝えたくて話しをしました。
 「先生、嬉しかったんだ。止めなよって言ってくれたこと」
 私の長い話しに一言も発しないで真剣な眼差しで頷き、聞いてくれました。自我が形成されていく時期だからこそ、喧嘩も増え、楽しみ、悲しみ、喜びと、様々な気持ちを感じます。
 優しくて、元気一杯の「りす組」という、4月に皆で決めたこの言葉を、改めて感じさせてくれました。


■ひつじ
 10月に入ると、さすがに暑さも弱まり、過ごしやすい季節になりました。自由時間には外に出て体を動かして遊ぶことが多くなりました。
 最近、子ども達が自由時間になると、口を揃えて言うことがあります。
 「先生、ボール取りしよう!」
 この遊びはひつじ組が考え出した遊びです!初めは、私がいつも被っているサンバイザーを子ども達が何気に取って、取り返してをしているうちに、「これは面白い!」とひらめき、いつしかサンバイザーがボールに変わって本気のゲームになったのです。
 初めは人数も少なく4人ぐらいで遊んでいたのですが、いつしか人数が増え、それじゃあ相手チームが誰なのか、敵チームが誰なのか分からないということで、じゃんけんで人数も合わせて2チームに分かれ、「本気!ボール取りゲーム」の始まりです
 。今では園庭中を駆け巡って皆、本気になって走って、本気になってボールを取り合いするので、傍から見ると少し威圧感があると他の教師に言われます。
 私も子ども達に負けじと、本気で走り、本気でこけて、ひざから血を流していると、また回りにいる教師から笑われます。
 でも、これだけゲームで熱くなれるのは子ども達が大人と対等に遊べる体力がついたからではないでしょうか。年中になると、ここまで「本気」のゲームが出来るようになるんだなぁと感心してしまいます。
 同時に、運動会を通してさらに逞しく成長されたことが分かり嬉しく思います。
 最近では、楽しそうに遊んでいるのを見て年長さんも「い〜れて!」と加わり更に「ボール取りゲーム」はパワーアップしています。
 10月に入り、描画活動の絵の具で、子ども達が自分で色作りをするという新しい「混色体験」を始めました。
 今までは教師が混色して溶いた絵の具で描いていたのですが、子ども達が実際にパレットを持ち、自分の絵の具のチューブから色を出し、2つの色を混ぜ合わせます。
 2つの色が混ざり合うと、別の色に生まれ変わるという不思議と、色作りの世界に子ども達はどっぷり魅了されてしまいます。
 赤と黄色を混ぜるとオレンジ、黄色と青を混ぜると緑、と実際に混ぜ合わせながら色の変化を経験しています。
 でも同じ色同士を混ぜ合わせても隣の友達と同じ色にならないことも子ども達が発見しました。絵の具の量で微妙に色が変わります。
 描画参観ではこの自分で作った絵の具で絵を描きます。


■ぱんだ
 「心を一つにする」運動会活動が始まった9月の初めから、この合言葉を体育遊び中や、降園前の作戦会議中など、子ども達は一日に何度も口にしていました。
 ただの合言葉ではなく、その言葉の意味を理解し、実感しているのを強く感じていました。
 一人だけが頑張っても勝てない。誰か一人でも気持ちが負けていたら負けてしまう。皆で力を合わせると大きなパワーになる。数え切れないほど、このことを皆で確認し合ってきました。
 そして9月当初は芽生えていなかった勝敗への意識が、「絶対に勝ちたい」「1等になりたい」と強い思いを抱くようになり、勝つ喜びだけでなく負ける悔しさも皆で知りました。
 この約1ヶ月半の間に皆が見せてくれた心の成長は本当に著しく、毎日胸が熱くなりました。皆の競技中の真剣な表情や友達同士で喜び合う姿に、お家の方々も成長を感じられたのではないでしょうか。
 ミニミニ運動会では初めてのクラス対抗で、益々気合いが入っていましたよね。あの結果発表のときは、紅白玉を一つずつ投げながらこの1ヶ月半を振り返り胸が一杯になりました。「心を一つにする」、その言葉の通り皆で一つになったからこそ獲た1位だったと思います。両日共に、暑い中での力強い応援ありがとうございました。
 運動会活動を通して、より絆が深まり友達を想う気持ちも強くなったようです。
 クラスの一人の友達が退園すると伝えてからはその友達を囲んで皆で遊ぶようになり、最後の日には、「何かプレゼントしよう!」と話し合いが行なわれて、「今まで優しくしてくれてありがとう。違う幼稚園へ行っても頑張ってね。ずっと友達だよ」という言葉と、「ぱんだの歌」をプレゼントしました。涙を流す子もいました。
 手術のために入院する友達には、前日に皆でパワーを送り、それから毎日、部屋の御仏様やお地蔵様に、「早く良くなりますように」と手を合わせて祈る姿が見られるようになりました。
 どちらも私は何も言わず子ども達が提案し行なわれたのですが、こんなにも人を想える優しい気持ちが皆の胸に生まれていることに、感動しました。友達を大切に想う気持ち、その友達のために何が出来るのかと考えられる心、どちらもこのクラスだから生まれたのだと思っています。
 これからも「心を一つにする」を合言葉に、より絆が深まっていくのが楽しみです。


■しか
 9月に行なった運動会に続き、ミニミニ運動会も無事に終わりました。
 子ども達は運動会が大好きです。ですから、9月の運動会が終わっても、お母さん達が見に来て下さるミニミニ運動会も、とても待ち遠しかったようで、「いつになったらミニミニするん?」と、毎日、大騒ぎでした。
 ミニミニ運動会の前日、今回は紅白対抗ではなく、クラス対抗だということを子ども達に伝えました。
 初めは分からないようでしたが、「しか頑張れ!って言うんやんなぁ?」と言ってくれた子がいて、他の子も理解し、とても嬉しそうで、「しーか!頑張れ!」の声が大合唱になるほどでした。子ども達はやる気満々でした。
 リレーでは、3クラスのアンカーが同時に走り出すという凄い競争にもなり、感動しました。
 皆の応援の成果も出て、1等を取ったチームもあり、他のチームもしっかり走ってくれたので、思わず泣いてしまいました。
 9月に初めて行ったリレーでは、どのチームも4等だったので、皆で何度も何度も作戦会議をし、バトン渡しも部屋で何度もしました。
 毎日の昼食後も、「やりたいお友達だけでいいからリレーしよう」と私が誘うと、ほとんどの子が一緒にしてくれるほど、やる気はいっぱいでした。
 そんな今までの積み重ねが、結果として表れたのがとても嬉しかったのです。
 「1等になれなくても、頑張ることが大切」と皆に言い続けてきた通り、どの子も、自分の力を出せて、満足そうでした。
 部屋に帰り、皆に話しをしていると、また涙が出てきてしまいました。
 「泣いたら恥ずかしいで」と言う子もいましたが、「皆が一生懸命走っていたから泣いてるんだよ。これは嬉しいときの涙なんだよ。だから恥ずかしいことじゃないんだよ」と伝えると、皆も納得してくれました。
 今回のミニミニ運動会で、今まで以上に、しか組の子ども達のことが大好きになりました。
 父兄の方々には、運動会、ミニミニ運動会と、沢山の声援をいただき、本当に心強く、とても嬉しかったです。本当にありがとうございました。
 次のリレーは、3月に行なわれる年中最後のイベントのリレー大会です。そのときには、今よりも、更にたくましくなった子ども達をお見せ出来ると思います。期待していて下さいね。


■くま

 「結果ではなく過程が大切だ」と改めて実感したことを紹介します。しかも、それは子ども達から教えられたのです。
 それは、ある日の午後、リレーを行なったときの出来事でした。
 あるチームの子が、途中で転んでしまいました。
 顔は土まみれになり、本人は戸惑い、泣いてしまいそうな表情でした。
 すぐに、私が駆け寄ろうとすると、それを制するかのように、同じチームで待っている子ども達が、「○○君、頑張れ!」、「最後まで走って」と励ましの声援を送っています。
 転んだ子も、歯をぐっと食い縛り、私の助けもなく、最後まで見事に走りました。
 声援を送る子ども達と、それを受けて再び走り出した子の姿に胸が熱くなりました。
 そのチームは、何回も1位を取っていたので、今回4位になり、どう反応するか少し不安になりました。
 側で見守っていると、「○○君、転んだのに凄かったなぁ」、「もし転んでも○○君みたいに最後まで走るわ!」と最後まで走り切った友達を賞賛していました。
 順位については、「だから4位でもいい!負けてないもん」と言うのです。
 「負けてないってどういうことかな」と尋ねると、思いがけない答えが返って来ました。
 「だって、最後まで心を1つにして走るって皆で決めたやん!転んでもぐっと我慢やろ?今日は○○チーム、4位だけど、出来てたから負けじゃないよ」と教えてくれました。皆も頷いています。
 私は驚きを通り越して、ただ子ども達の姿を見つめるだけでした。子ども達がすご過ぎて、何も言えなかったのです。
 転んだ子に対して拍手し、合い言葉の「心は1つ!」で締め括りました。
 このことを通して、結果は過程の後に付いて来るもので、改めて過程の大切さを実感しました。
 日々、作戦会議で転んだらどうするかや、負けそうなときはどうしたらいいかなど子ども達同士で話し合って決めた約束が生きているのでしょう。
 今回は、○○君が転んだことで、他の子全員も刺激になった様子です。今からリレー大会に向けて、やる気十分の子ども達です。どんな姿を見せてくれるのかとても楽しみです。
 毎日、凄い成長をしている子ども達を見るのが楽しみな担任です。
 最近、鉄棒に熱中している子が多く、ある日突然出来るようになっていて、驚かされます。
 これからも、「心は1つ!」の合い言葉で、一緒になって沢山遊ぼうね。見守っていて下さい。


■きりん
 「か〜って嬉しい花いちもんめ!」と驚くほど元気な声が、ある日の昼下がり、部屋に響き渡っていました。
 昼食後、やかんを洗い終え、部屋に戻って来て、窓から顔を覗かせると、そこには全員が手を繋ぎ歓声を上げながら、仲良く遊ぶ子ども達の姿があったのです。どの子もとても素敵な笑顔を浮かべていました。
 その光景をじっと見つめているとそれに気付いた皆は、「先生も早く〜!こっちだよ!」と私の手を引っぱり、遊びに入れてくれました。
 これはミニミニ運動会の翌日の出来事でした。2ヶ月間の「毎日の運動会」は私達にとても大切なものを与えてくれたようです。
 今月に入り新しく壁面を作ったときにも、そのことは感じていました。
 テーマを決めるときから創作意欲満点で、沢山の意見を出してくれました。
 「こんなには作られへん」「じゃぁ合体させたら良い!」「これは前も作ったから止めにしよう」という具合で話し合いが進み、ようやく「森の動物と花畑」に決まりました。
 「沢山の色の絵の具を使いたい」との意見で、花畑は絵の具で描くことにしたのですが、今回初めて自分達で混色をしました。
 「赤と白を混ぜたらピンクに変身した!」「可愛い色になった!」「この色も混ぜてみよう」と次々に色を作り出し、模造紙はあっという間に埋まって行きました。
 「色って混ぜたら違う色になるんだね」「え?知らんかったん〜?」「めっちゃ面白いなぁ」と手の平に絵の具を沢山付けながら想い想いに感想を述べてくれました。
 何かを発見したときの子ども達の表情はいつもより一層輝いています。私は皆のこの笑顔が大好きです。
 園外保育でのどんぐり拾いや芋掘りでは、「これ早くお母さんに見せてあげたい!」と何人もの子が嬉しそうに話してくれました。
 袋を一杯にしながら、「こんなに一杯持って帰ったらきっとびっくりすると思う」「重たいけど、俺、力持ちやから大丈夫!」と得意気な顔を見せてくれる子もいました。
 皆にとってどんなときもお母さんの存在が1番なのだと微笑ましく聞いていると、「これは○○くんの分!」と欠席した子の分まで持って来てくれる子や、「先生にもあげるー!」と渡しに来てくれる子も沢山いました。
 皆の優しさに包まれながら、改めてこのクラスの担任をさせてもらっていることの喜びを感じています。
 行事を終える度に深まっていく子ども達の絆を見守りながら毎日を大切に過ごしていきたいです。


■ぞう
 「明日は芋掘りに行きまーす!」「やったぁ!」「イェーイ!」
 3週間は長かった!
 10月の初旬に予定されていた芋掘りにやっと行けました。変わりやいのは、○心と秋の空、だなんて昔の人は上手いこと言ったものです。
 行事の関係で、27日が延期日になったことは初めから決まっていたとはいえ、部屋からは、スコップを持ち、長靴姿でガレージに向かう他のクラスの子ども達が見えます。その度に「明日はぞう組?」と懇願に近い眼差しで見つめられ、弱ってしまいました。
 でも、可愛い子ども達を毎日がっかりさせる訳にはいきません!まずは、皆から預かっているスコップを目に付かないところに仕舞ってみました。名付けて「芋掘りのことは暫く忘れよう作戦」です。
 でも、最初からこれで成功するとは思ってませんでしたが、やはり失敗でした。
 次は「カウントダウン作戦」です。
 家庭でもよくやられてる、あと何回寝たらのあの作戦です。
 「先生、明日芋掘り?」「あと11回寝たらだよ!」「11回って明日の明日??」
 この作戦は、実施日まで5日以内くらいでないと、効果がないことに気付き、この作戦もあえなく失敗でした。
 そんな頃、部屋で栽培しているヒヤシンスが根を出しました。
 日に日に長くなる根を見て閃きました!「芋の近況報告大作戦」です。
 それからは、何組がどれくらいの大きさの芋を掘ってきたのかを伝えました。皆の目が輝き、より一層明るい表情になるのがすぐに分かりました。そして、皆が芋掘りに行くまで、畑の中で芋が成長し続けることを伝えると、「やったー!」と全員で喜んでくれました。
 雨で延期になったことは、残念でしたが、子ども達と「待つ楽しみ」を味わえて本当に良かったと、むしろ雨が降って良かったと感じました。これからも、皆から、大切なことや忘れかけていた気持ちを教わると思います。子ども達やヒヤシンスに負けないくらい、私も根を広げ、日々成長しなければ、と背筋が伸びました。
 そして待望の当日は、裸にスモックの服装だったり、通園バス便毎に、手提げカバンを廊下に出したりと、普段と違う身仕くだったにもかかわらず、黒板に描いた私の拙い絵を見ながら、完璧に準備してくれました。
 今、皆は、ヒヤシンスの成長に釘付けですが、私は32人のヒヤシンスたちの成長に日々感動し、どんな花が咲くのか、目が離せずにいます。





■ばなな
 部屋の前の柿の木も、少しずつ赤く染まり始め、肌寒い季節になってきました。
 その柿の木が赤く染まったのを私が知ったのは1人の女の子が教えてくれたからでした。登園して来てすぐに、靴箱の前で上を見上げていたので、空をみているのかなと思っていました。すると、「先生、赤いよ」と教えてくれたので、見上げると、10個程の柿が赤く染まっていました。
 その言葉に反応した子が何人か外に出て来て、緑だった柿が赤に変化しているのに驚いていました。
 園庭の葉も赤く染まり出し、「きれいな葉っぱ見つけた」と嬉しそうに抱えていました。運動会で、慌ただしかった部屋が、落ち着き、秋を感じた一瞬でした。
 千里南公園へ園外保育に行きました。
 久しぶりの園外保育だったので、子ども達も興奮し、更に今回はどんぐり拾いも行なうと聞いて大喜びでした。
 公園に到着し、広場まで移動していると、みんなの視線は既に地面に集中していました。
 1人の子が、「あっ、どんぐりや!」と言うと、みんなが集まって大騒ぎになりました。 たった1個のどんぐりでこうです。今から更に沢山のどんぐりがある場所に行く予定だったので、私は1人で、にやついていました。
 鞄を置き、どんぐり拾いに出発しました。どんぐりの森に到着し、後ろを振り返ると、私に付いて来ている子は2人だけでした。
 驚いて周囲を見渡すと、みんなはすでに小猿に変身し、夢中でどんぐりを集めたり、必死で山登りをしていました。その姿を見て、想像していた以上の反応だったので、嬉しさで胸が一杯になりました。
 みんなの近くに行くと、「赤ちゃんどんぐりやー」「お母さんどんぐりー」「どんぐりの帽子やー」と聞き取れないくらいあちこちから声が飛び交っていました。
 私も子ども達に負けないように熱中して探していると、横から小さな手の平の上にどんぐりを乗せて差し出し、「先生にあげる」と私に赤ちゃんどんぐりをくれたのです。熱中して探しているのに、見つけられない私に、大切などんぐりを何人もの子が分けてくれました。
 感動して、もらったどんぐりは、今でも大切に持っています。今のところ、まだそのどんぐりから虫は出て来ていません。出て来ないことを願います。
 来月から造形遊びが始まります。どんなものが、出来上がるか楽しみです。


■いちご
 園庭の木々も色付き始め、真っ赤な葉を拾い集めたり、ままごとに使ったりと子ども達の遊び道具が増えました。
 「御仏様にあげる」と言って、手に沢山握りしめて毎日持って来てくれます。部屋の御仏様の周りにはどんぐりや葉で賑やかに飾られています。
 雨で二度も延期になった芋掘りに、子ども達は待ちきれなくて、壁面製作で芋掘りをしました。
 塗たくりをした紙を丸めて芋の形を作りました。製作前に絵本の写真を見て、芋の大きさや形について話し合いをしました。
 「大きいのと小さいのがある」「細長いのもある」と細かい部分まで気付いていました。
 グループ毎に丸めたのですが、一気に勢い良く丸め固い芋を作るグループもあれば、紙の端からゆっくり丁寧に丸めるグループもあり、グループの個性がそれぞれ出ていました。
 どのグループも同じだったのが、一個作ると、「先生、もう一個作りたい」と意欲満々だったことです。実際に芋掘りに早く行きたいとの気持ちが強く、製作意欲も増したのだと思いました。今度こそ、天候に恵まれますように。
 園外保育は天候にも恵まれ、どんぐり拾い合戦は熱が入っていました。
 急な斜面も物ともせずに、子ども達は上へ上へと上がって行って、とても頼もしかったです。
 「やったー、いっぱいある」と声を出したのはつかの間で、次の瞬間は皆下を向いて黙々と拾っていました。
 そしてどんぐり山を降りた後はどんぐりの見せ合いが始まりました。
 「先生こんなに取ったよ」と袋が破れそうになるほど膨らんでいて重さもとても重く満足そうでした。
 一方で、袋は膨らんでいるものの、軽い子がいました。疑問に思い袋を覗くと入っていたのは大量のどんくりの帽子でした。思わず笑ってしまいましたが、良くこれほど集めたなと感心するほどの量でした。
 弁当を食べた後は電車ごっこをしました。
 以前の園外保育では皆でロープの輪に入り電車を作っていただけだったのですが、今回はそれだけでは物足りなかったようで、一人の子が遠くで両手を大きく上げて駅を作っていました。駅を沢山作り、電車が駅に付く度に、降りる人、乗る人がいたりと遊びが発展してストーリーが出来ていました。
 こんな遊びからでも、子ども達の成長、子ども同士の関わりが深くなっていることが見られて、とても嬉しかったです。


■めろん
 寒さも増し、木々は赤く色付き始め、秋の訪れを感じています。
 10日、千里南公園へどんぐりを拾いに行きました。
 登園して来ると、「先生、見て!水筒持って来た!」と満面の笑みを見せてくれ、こちらも嬉しかったです。
 公園に到着し、日陰に荷物を置くと、ビニール袋を持ってどんぐり拾いに出発しました。
 丘を登り、「どんぐり、あったよ」と見せると、「え〜何処?」と私の手を覗き込み、皆夢中で探し始めました。
 「先生、あった」や、「青いどんぐり!」と沢山拾っていて可愛かったです。
 「いっぱい拾えた?見せて!」と言うと、「見て」と袋を広げたり、高く持ち上げて見せてくれて、その子ども達の表情は生き生きとしていました。
 壁面製作を行いました。
 白い模造紙に私が絵の具を垂らすと、ペンキ屋さんに変身です。体一杯使って、あっという間に青一面になりました。
 「夜の空には、何が光っている?」と聞くと、「星」や「月」とすぐに答えてくれ、白色、黄色、黄緑色、オレンジ色の絵の具で星を作りました。
 絵の具で塗るのではなく、垂らして遊ぶのは初めてで、皆の顔はキラキラ輝いていました。
 部屋中、絵の具が飛び散って大変なことになるかしら?と内心ドキドキしていたのですが、そんな心配は要りませんでした。きちんと約束も守ってくれました。
 その後、金と銀の紙をちぎって貼り、沢山の星が出来ました。
 「夜空に遊びに行こう!でも、このままでは行けないから、何に乗って行きたい?」と話し合い、「飛行機」や、「ロケット」と答えてくれました。
 丸、三角、四角の画用紙を繋ぎ合わせ、クレパスで描いて作りました。
 長く繋ぎ合わせる子や、車を作る子、いろんな形を繋げ、「カエル」と教えてくれる子といろんなアイディアが出て来て面白かったです。
 11月3日の学園祭りに向け、ポシェットを作りました。
 祭りがあることを話すと、皆の表情が変わり、静かに話しを聞いてくれました。
 ヤクルト容器でスタンピングをすることを伝えると、「海だ」や、「やったことある」とすぐに思い出し、張り切って丸が重ならないようにする子や、規則正しく順番にスタンプする子、いろんな工夫をして驚きました。持って帰る日を楽しみにしていて下さい。


■すいか
 あの暑苦しかった夏の日差しはどこへやら、肌寒く感じるようになりました。気温の変化に付いて行けず風邪を引いてしまった私をよそに、子ども達は相変わらず汗びっしょりになり、元気一杯活動しています。子ども達は風邪を引いた私に、「先生、どしたん?」「風邪大丈夫?」「お薬飲まなあかんで!」と私を気遣って声を掛けてくれます。皆の他人を思いやる温かくて優しい心に感動しました。それと同時に小さな子ども達がとても逞しく見えました。
 今月はミニミニ運動会がありました。
 先月行なわれた運動会では緊張してしまう子が多く、普段の姿を見ていただけず残念に思っていました。ミニミニでも泣き出してしまう子がいるのかなあ、運動会のときとは変わった競技に戸惑う子がいるかなとの不安と、今日こそはやってくれるだろうという期待が入り混じり、複雑な気持ちで当日を迎えました。
 その日の朝、すいか組の部屋にはあの声が響き渡りました。そう、あの「頑張るぞ!エイエイオー!!」です。久しぶりに聞くその掛け声は、9月のそれと比べて更に大きくなっているような気がしました。
 そして時間になり、園庭へ出た子ども達の顔には笑顔が溢れていましたが、私はまだ不安を取り切れずにいたのです。
 カミナリ先生の話を聞き、更にやる気を出した子ども達は目をキラキラと輝かせ、やる気一杯の表情で最初の折り返しリレーのコースへと出陣です。
 「ヨーイ、ピッ!」の笛の音と共に一気に掛け出しました。子ども達は皆、他のチームに負けじと走っていました。たとえ転んでも最後まで必死に走る姿は本当に立派でした。
 折り返しリレーが終わる頃には、私の不安はどこかへ吹き飛んでいました。
 対抗一斉の玉入れも最初から最後まで走り続け、沢山の玉を入れていました。
 更に驚いたのが応援する皆の姿です。
 自分の出番以外では一生懸命手を叩き、声援を送っていました。
 今回のミニミニ運動会は大満足の結果に終わりました。子ども達の大きな成長を見ていただけたと思います。
 11月には、学園祭や造形参観、体育参観などがあります。
 これらの行事を通して私も子ども達と一緒に成長していきたいです。


■ぶどう
 秋は子ども達に沢山の贈り物をくれます。美しい色の木の葉、様々な虫達、そしてどんぐり、どれも子ども達にとっては宝物です。
 園庭でたくさんの宝物を拾ってきては御仏様や私達にプレゼントしてくれるときの素敵な表情にいつもみとれてしまいます。園外保育ではそんな表情が沢山見られました。
 朝から気分は園外保育一色です。
 「まだ行かないの?」「もう帽子も被ったよ」
 期待に胸躍らせる姿を見ていると、時計の針を早く進ませたくなったほどです。
 公園に到着し、早速どんぐり拾いに出発です!しかし、どんぐりのある場所までの道程は平坦ではありません。でも子ども達はへっちゃらです。山道を前に、「ここ登るの〜!」と歓声さえ聞こえてきました。
 手も足も使い、登るとそこには沢山のどんぐりがありました。しかも大粒の物ばかりです。これには子ども達に負けないぐらい私も興奮してしまいました。
 「すご〜い!」「こっちにもある!」「大きいの見つけた」と瞳を輝かせて拾っていました。
 初めは拾うのに夢中だった子ども達から次第にこんな声が聞こえてくるようになってきました。
 「これ、お母さんに持って帰ってあげる」「大きいのはお父さんで、小さいのはお母さんにお土産!」「お母さんにあげるからもっといっぱい拾う!」
 そう言う子ども達の表情はとても優しくて、とても明るくて、本当に素敵でした。離れていても、何をしていてもやっぱりお父さんやお母さんと繋がっているのですね。とても温かい気持ちになれた素敵な園外保育でした。
 もうひとつ、秋から大きな贈り物をもらいました。さつま芋です。
 事前にスコップを持って来ていたので、何日も前から「今日、お芋掘り?」と尋ねる子もいたほどです。
 当日は長靴を履き、朝から気合い十分です。
 「お母さんがいっぱい獲ってきてね、って言ってた!」と瞳を輝かせてくれました。
 初めは土の中から見つけられなかった子も、1個見つけると大喜びで私達や友達に満面の笑みで見せてくれました。そして再び芋掘りの開始です。
 ちょっとは見えているのになかなか抜けない大物と格闘して、手に入れたときの喜びは格別だったようです。「これ全部食べちゃお!」と早くもその味を楽しみにしていました。
 園庭には沢山の落ち葉もあり、秋はまだまだ子ども達を楽しませてくれそうです。


■もも
 今月は子ども達が楽しみにしていた行事が二つありました。、まずは、園外保育です。
 千里南公園へ、どんぐりを拾いに行って来ました。
 道中、どんぐりを幾つ拾うか訊いてみたところ、「俺はな、六個だけ拾うねん」「私は、十個!」「でも、拾い過ぎたら皆の無くなるやん」とバスの中では、子ども達はとても楽しげでした。
 あっという間に公園に到着し、バスを降りると、「先生!池があるよ!」「綺麗なお花も咲いてる!」と子ども達は大喜びです。わくわくしながら整列し、いよいよどんぐり拾いに出発です。
 どんぐりの木までは、山の斜面のでこぼこの道を歩かなければなりませんでしたが、「よいしょ!よいしょ!」と力強く登って行く逞しい姿は、子ども達一人一人の成長が窺えました。
 目的地に着きましたが、なかなか見つかりません。そのときです!
 「先生!あった!」と一人の男の子が誇らしげに手を挙げて、どんぐりを見せてくれました。皆で男の子の元へ急いで駆け寄ると、足元には数え切れないほどのどんぐりがありました。子ども達は大興奮です!袋がパンパンになるまで、夢中で拾いました。
 帰りのバスの中で、どのも子も少し膨らんだ通園カバンを満足そうに眺めている姿は、私自身にとっても思い出に残るどんぐり拾いとなりました。
 その園外保育から二日後、子ども達が最も楽しみにしていた行事、芋掘りがありました。
 当日、長靴を履いて登園した子ども達は、芋掘りをとても楽しみにしていたのでしょう、いつも以上に輝いている笑顔を見ると、早く一緒に行きたい気持ちになりました。
 そして、芋掘りへ出発するため、いつもより早めに片付けの声を掛けると、「はーい!」と元気一杯の返事とともに、みるみるうちに部屋は片付いていきました。芋掘りパワー凄いな、と驚いていると、子ども達はグループに座り、準備万端です。
 バスに乗り、話をする前に、「畑はどこにあるの?」と待ちきれない様子です。
 現地へ着くと、「お芋の匂いがするよ」「お芋って何処にあるん?」と落ち着かない様子でしたが、付き添いの父兄の方のご協力もあり、滞りなく無事に芋掘りが出来ました。
 翌日、子ども達に芋掘りの感想を尋ねてみたところ、「甘くて美味しかったよ、先生」「ポテトチップスにした」と芋掘り自体よりも、芋の味ばかり話す姿はとても可愛らしく、ほくほく顔でした。


■みかん
 心躍らせていた芋掘りは、残念ながら雨で延期になってしまいました。
 芋掘りに行くつもりで、長靴を履いて笑顔で登園し、真っ先に「今日は芋掘り行く?」と尋ねる子ども達に、延期になったことを伝えるのは、とても心が痛みました。
 がっかりとした表情で着替えをしている姿を見ていると、天候を恨まずにはいられませんでした。
 その後も他のクラスの芋掘りがある度に、「先生、今日芋掘り行く?」と質問している子ども達を見ていると、本当に芋掘りを楽しみにしている気持ちが伝わってきました。次の予定日は絶対に天気になりますようにと願わずにはいられませんでした!
 やりました!順延日は天気になりました!
 可愛い長靴や新しい長靴をはいて、普段よりニコニコしながら登園してくれました。
 「今日は裸にスモックだよ」との声掛けに、「キャー 」と言いながら、着替えを、普段よりも素速くしている姿からも嬉しさが伝わり、こちらも嬉しくなりました。
 畑までは園からバスで約25分かかります。酔う子や体調が悪くなる子はいないかなと少し不安でした。しかし、バスに乗ると、私達の不安をよそに、元気一杯に歌ったり、質問に答えたりする子ども達の声がずっと車内に響いていました。
 そんな子ども達も、畑に着き、芋の蔓を目にすると、少し緊張した表情で座っていました。
 「土を掘って、芋を見つけてね」との声掛けに、スコップで土を掘っては、「先生、固いよー」「芋、ないよー」と言う声が聞こえ、少し不安になりました。実際、全く成長していない株も、長雨のためにかなりありました。
 けれど、その声も段々、「先生、あったよー」「芋取れたよー」と喜びの声に変わり、ほっとしました。
 芋を見つけたときの、子ども達の笑顔を、今でも忘れられません。
 10月に入り、初めて、「なべなべそこぬけ」をした次の日から、部屋の中には毎日、「なべなべそーこぬけ」と言う声が、聞こえるようになりました。
 「先生、見てー」との声に振り向くと、背中を合わせ手を繋いで立っていて、笑顔で、「出来たよー」と教えてくれる姿に、思わず笑ってしまいました。
 今では3人組に挑戦する子や、背中を合わせた状態から始める子など、色々な姿が見られ、自分達でしようとする姿が、とても頼もしいです。
 11月も新しい歌を、沢山歌ったり、踊ったりしようね。