■ぺんぎん
 ある雨の日、用事を済ませ部屋に帰ろうと、みかん組の前を歩いていました。すると、部屋の前の廊下が揺れています。
 「地震?いや、そんなはずない」と、部屋を覗くと、「勝ってうれしい、はないちもんめ!」と、元気一杯な声が聞こえてきました。地震と思ってしまうほどの揺れは、子ども達の足踏みだったのです。
 女の子も男の子も仲良く手を繋ぎ、元気に叫んでいました。後から来た子も仲間に入り、いつしか全員で遊んでいます。誘い合う姿が嬉しく、みんなの笑顔と絶叫する姿が可愛かったです。
 遂に楽しみにしてい大イベントがやってきました。
 「明日は、プラネタリウムに行くよ」と、話し始めると、大歓声が起こりました。
 「やったー」「よっしゃ!」と、ガッツポーズのみんなです。
 そして、当日、「プラネタリウムには星の博士がいるんだよ!博士の話し聞いてあげてね」と、出発しました。
 プラネタリウムに着くと、静かに星の博士の登場を待ちました。
 「星の博士はどの人?」と、みんな目の前を行き交う係のおじさんをキョロキョロ見ています。
 「星や月の冠を付けている人だよ」「あ!あの人が博士や!」「あれ?あの人も」「博士いっぱいや!」と、笑顔の子ども達でした。
 博士の案内で中に入りました。話が始まると、星や月が出るたびに、「うわー」「きれい!」と、歓声が上がります。
 みんなは博士の話しに夢中でしたが、子ども達の反応と、口がポカンと開いている可愛い姿に笑いが止まりませんでした。
 偶然にも、今、取り組んでいる壁面製作は宇宙です。
 「宇宙人作らな!」「星がもっと沢山いる」と、帰りのバスで話し合いが始まっていました。こちらから言わなくても、自分達で気付き、考えてくれたのです。みんなの成長が嬉しかったです。完成する日を楽しみにしていて下さい。
 最近、「先生、お泊まりまで何日?」「ぺんぎん組で寝るの?」と、嬉しい質問攻めの毎日です。「今日お泊まり?」と、思わず笑ってしまう質問もありましたが、楽しみにしているんだなと感じ嬉しいです。
 でも、不安な子も勿論います。今は不安な子も、終わった後には、飛び切りの笑顔が見られるように、素敵な一日にしたいです。
 家を出るとき、バスで見送るときに、お母さんから飛び切りの笑顔で、「行ってらっしゃい!」と、見送ってあげて下さい。


■うぐいす
 ボンゴと友達になった音楽参観が終わり部屋に戻ると、昼食までのわずかな時間を何に使おうかと話し合いが始まりました。
 「歌がいい!」「お当番発表は?」と次々に意見が出てきます。その中には、「それもいいね」と友達の声に耳を傾け認め合う声もあります。そして謡れ動いた皆の心を最後に射止めたのは「パズル」でした。
 それもそのはず、だって「あの人」がもうすぐ来るんだもん!
 大慌てで、「あの人」が残してくれたパズルのペンダントを首に掛け、円になって座りました。しかし、何が隠れているのか分からないそのパズルはあまりにも漠然としていて、パズルのパの字にもなりません。一応、大人である私が挑戦しても無理だったのです。子ども達にできるはずがありません。
 さぁ、また話し合いが始まりました。
 「幼稚園にいる動物ができるって言ってたよな?」「じゃぁルル?」「でも、皆と一番仲が良い動物って言ってなかった?」
 子ども達は園庭を見つめながら、必死にあの人の言葉を思い出していました。パズルの答えを知っている私にはその話し合いが愉快でたまりません。「ウグイス」が答えです。うぐいす組の看板と同じ絵が隠れています。確かに皆に一番近い動物だけど、どうでしょうか。
 「エサあげ得意やから鯉?」「一番近くにいるからルル?」「ピンクの名札やからモモちゃん?」と、あの人が残したヒントを参考に様々な角度の「仲が良い動物」が出てきました。しかし、あの人に胸を張っての報告はできそうにありません。パズルは謎のままだからです。
 給食をほおばる子ども達が言いました。「ドキドキしてきた」
 今は、できないパズルよりもあの人に会える喜びでいっぱいのようです。始業式の日、私もそんな気持ちで皆を待っていたなぁ。
 あの人が現れました!内山先生です!
 「やっほ〜」
 軽〜い登場に、感動的な再会を期待していた一同はズッコケてしまいました。そしてスーツ姿に、「会社行ってきたの?」と珍プレー的な質問も飛び出しました。お父さんじゃぁないんだから!
 早速パズルを内山先生に委ねました。見る見る形ができていくのを静かに見守ります。
 そしてついに、「鳥や!」「わかったぁ!」「ハトやー!」皆も口々に言いました。「ほんまや、ハトやー!」
 ズルッ。絵が悪いのか?と内山先生も苦笑いです。
 そしていよいよ全てのピースが収まりました。
 「なんや、そぉいうこと!?」
 皆どこか納得のいかない様子でした。子ども達にとってウグイスは当たり前過ぎたのかもしれません。
 内山君、実習やり直し! 


■はと
 今月は、連日雨が続きましたが、はと組がプールに入る日は、太陽も味方をしてくれました。
 前日の雨で、「明日プール入れるかな」と心配していた子もいましたが、当日は、「先生!晴れたぁ〜!プールだ!!」と上機嫌での登園でした。
 「さっ着替えなくっちゃ」と水着へ着替える皆の心は弾んでいて、嬉しさを隠し切れず、友達同士で顔を見合わせては笑い合っていました。
 着替えの手順は、スイミングに行っているので手慣れたもので、あっという間に終わります。
 「ちょっとプールの所、見に行って来る〜」と着替えを終えるなり、部屋を飛び出し、準備の様子を覗きに行く姿も、プールが嬉しくて仕方がないようでした。
 「さぁ!スモック脱いで水着になるよ〜!」の声掛けに、「やったぁ!プールだぁ!」と大喜びでプール遊びが始まりました。
 入水前のシャワーは、天気が良くてもちょっぴり冷たく、浴びる度に、「キャー!」「ワ〜!」「ヒ〜!」と叫び声が上がります。「冷たい〜」「嫌だ〜」なんて言いながらも、顔からは満面の笑みが零れていました。
 シャワーで電車ごっこを自由参加で行なうと、全員が、「やる〜!」と自ら参加し、冷たいシャワーも存分に楽しんでいました。
 プールの中では、トンネルに、股くぐりに、宝探しにと大はしゃぎです。もちろん水の掛け合いは、大興奮で、「先生に掛けてやれ〜!!」と集中攻撃に合ってしまいました。(ヒェ〜顔はやめて〜)
 こうして園内プールは、2回で終わってしまい物足りなさがちょっぴり残りましたが、それは2学期からのスイミングで、思う存分発散していただきましょう!
 雨の日が続くと、自由時間の遊びは、専ら室内遊びになります。粘土に積み木にと、部屋でも汗だくになりながら遊んでいます。
 今月は、それらの遊びにもう1つ新しい遊びが加わりました。
 それは、積み木を使い、「特訓だ〜!」とカブト虫を鍛えて遊んでいるのです。急な登り坂や、階段、橋まで作って、カブト虫に歩かせ、騒いだり、喜んだりしています。子どもって本当に遊びを考える天才ですね。カブト虫を鍛えるだなんて、私達には思い付かない遊びですよね。
 さぁ、皆に鍛えられたカブト虫君は、無事にこの夏を乗り切れるでしょうか。
 夏休み明けも、どうか元気でいてくれますように。
 来週はいよいよお泊まり保育です。優しい笑顔で送り出してあげて下さいね。


■かもめ
 「たけのこたけのこ、にょっきっき!」
 驚くほど大きな声が聞こえる方を見ると、全員が手を繋いで、体育参観で行なった「たけのこ」で遊んでいます。
 参観のときにはなかった掛け声もいつからか自分達で決めたようです。
 更に女の子が作ったたけのこの中を男の子がくぐったり、その反対で遊んだりと子ども達同士で遊び方も工夫されていました。
 また、ある日には、部屋の隅に置いてあった数枚の包装紙を女の子がレジャーシートのように広げたことからクラスの皆が集まり、積み木やブロックを紙袋に詰めて遠足ごっこが始まりました。
 粘土で作ったお菓子の数々を出来る度に私に見せてくれ、「今からパーティするから!」と包装紙の上にちょこんと座って遊ぶ皆がとても可愛いです。
 その横には積み木を組み立てて作られたケーキ屋もあり、「いらっしゃーい!」と威勢の良い声が室内に響いていました。
 このように今月になり、クラスの皆が一つになって遊ぶ様子が多く見られるようになりました。
 プール遊びを楽しみにしている皆には申し訳ないですが、室内での一人一人の笑顔を見ていると、毎日の雨も悪くはないなと思ってしまいます。
 そしてきちんと時計を見て、時間になれば、「もう10(の針)やで〜!」と自然に声を掛け合って、全員で協力して、あっという間に片付けてしまいます。
 さすが年長!と思っていると、次々に何をどれだけ片付けたかを報告しに来てくれ、「僕なんて…」「私なんか…」と自慢大会です。そう話す子ども達の瞳はとても真剣で、やっぱり皆可愛いです。
 先日、プラネタリウム見学に行って来ました。
 おじさんの、「それでは始まりますよ」の言葉と共に場内は徐々に暗くなっていきます。
 天井を見上げる皆の表情がみるみるうちに輝き、それと同時に自然と拍手が起こりました。一瞬の出来事でしたが、皆の笑顔と拍手で幸せな気持ちになりました。
 流れ星が流れ、「願い事を唱えたら叶うかもしれないよ」と話してもらうと、どの子も手を合わせて下を向きながら、「○○になれますように!」と小さな声で願っています。いつまでもその純粋な気持ちを忘れないでいてほしいなと思ったのと同時に、こんなにも素直な皆と過ごせる日々は何よりも素敵な物だと改めて感じました。
 そんな皆と夜まで一緒に過ごせるお泊まり保育がもうすぐやって来ます。楽しみにしている子、少し不安な子とそれぞれですが、友達と一緒ならきっと大丈夫です!全員が、「楽しかった!」と言ってくれるような素敵な一日にしたいです。花火を見上げる皆を想像するだけで楽しくなります。


■うぐいす
 音楽参観後、部屋に帰り、「休憩していいよ」と言うと、なぜか、全員で「かごめかごめ」を始めるほど元気があり余っている子ども達です。
 気付くと、もう一学期も終わりなんですね。早いなぁ。
 先月お話した、2匹のイモリですが、1匹は行方不明になり、残り1匹だけになってしまいました。それでも、皆は、水を変えたり、石を拾ってきたり、取ってきた草やキャベツをあげたり、毎日世話をしていました。
 時には、皆が大好きなはずの弁当のウインナーやゼリー、壁面で作った、たこ焼きが入っていることもありました。
 しかし、ある日、お茶の稽古から帰ってきたときのことです。
 「イモリが動かへん!」
 皆、一斉に虫籠に集まりました。
 「あ…」
 あんなに元気だったイモリが水にぷかーと浮かんでびくともしません。
 「何で死んだんかな」
 子ども達で話し合いが始まりました。
 「お腹空いたんちゃう?」「ご飯あげたでー!」「水が臭かったんかな」「朝、変えたよね」
 私は黙って聞いていました。
 「イモちゃんがいなくなったからちゃう?」「絶対そうや!」「どうする?」「…」「お地蔵様にお供えしに行ったら!?」「それがいい!」「そうしよう!」
 私の顔を覗き込む子ども達に、降園時間が残り10分と迫っていましたが、「よし!行こう!」と靴を履き替え、走ってお地蔵様の所に行きました。
 丁度供えてあったじゃが芋の横にイモリを置き、皆で手を合わせました。
 「天国に行けますように」「イモちゃんに会えますように」「じゃが芋、沢山食べて下さい」
 目をぎゅっと瞑ってお願いする子ども達の純粋な心や思いやる心に胸が熱くなりました。
 小さな命に、大きな経験をさせてもらい、また1つ成長しました。
 皆が帰った後、イモリを土に埋めるしか出番がなかった私は、次の日、「先生!イモリ本当に天国行った!」と次々に嬉しい報告を受け、自分達だけで考えて行動した皆を誇りに思いました。
 次の日には、今度はカナブンを捕まえ、箱で家を作って飼い始めた皆です。
 さぁ!やって来ましたお泊まり保育です!
 皆は寝ないと言い張ってます。
 「だって寝たら先生がちゅーってしてくるから絶対寝ない!」とプンプン怒る皆が可愛くて仕方ありません。嬉しいくせに。
 早く皆の寝顔が見たいな。


■あひる
 7月に入り、子ども達が1番楽しみにしているプール遊びが始まりました。
 しかし、今年は雨が続き、中止の連続です。
 「明日こそ晴れますように」と御仏様に願う姿はとても真剣でした。
 「家でてるてる坊主作っておいたから!」、「お地蔵様にもお願いしたよ」などと、色々な存在に頼んでいる様子でした。
 その声が空にも届いたからでしょうか。翌日のプール遊びは決行されました。
 「今日はプール入れるよ」と伝えると、「きゃー、やったぁ!」と跳び上がって喜んでいます。
 スイミングよりも大分浅い園のプールですが、浅くて狭いプールならではの遊びをすぐに見つけ、夢中になっています。子ども達は遊びを見付ける天才です。
 満面の笑顔が沢山見られ、微笑ましい1日でした。
 「わ〜!笹が消えた!!」とある子が言い、事件が起こりました。
 七夕まで部屋横に飾ってあるはずの笹が忽然と姿を消したのです。そんな筈はないだろうと思いつつ、子ども達に背中を押されて見に行くと、本当にありません。子ども達以上に驚き、自分の目を疑いました。きっと、同じ笹に飾るペアクラスの部屋に行っていると伝えようとしたときです。
 「あっ、小さくなってる!」とある子が誕生児用の小さな笹を見て叫びました。
 「本当やん」、「小さくなってる」、「マジックか?」などと小さな笹の周りに集まり、議論しています。その真剣な議論に、笑いを隠すのが必死でした。
 結局、昼食後、探しに行った数人の子達が、「違うで、他のクラスにあったよ」と皆に伝え、事件は解決しました。
 兄さん姉さんらしさを見せる子ども達も、やはり5、6歳だと実感し、心温まる想いがしました。
 また、最近子ども達が夢中になっていることが2つあります。
 1つ目は、壁面製作の屋台作りです。
 「先生、割り箸使いたい」と材料も自分達でリクエストします。
 「看板は任せて」、「そっちは頼むな」などとグループの子達で協力し合い、作っています。園に来られた際は、ぜひ部屋を覗いて下さい。想像溢れる屋台が見られます。
 2つ目は、勿論お泊まり保育です。
 間何が1番楽しみか尋ねると、「花火!」と全員一致で答えました。可愛い寝顔が早く見たいです。当日のお楽しみに新しいマジックの披露も約束もしました。
 最高の2日間になりますように。
 「魔法よ、魔法よ、掛かれ〜っ!」


■つばめ
 蒸し暑い日が続き、じっとしているだけでも汗が吹き出てくる毎日ですが、シャワーを浴びたようにびっしょりになりながらも、友達と大笑いしながら遊ぶ子ども達です!そんな元気一杯の子ども達を見ているだけでも嬉しく思っています。
 先月の初めに、野菜と朝顔の種植えをしました。
 皆、愛情をたっぷり込めて植えていました。
 毎日の水やりは当番児の仕事で、雨以外の日はきちんとジョウロで優しく水をあげていました。
 そのお陰で、朝顔も野菜も順調に育っていき、二十日大根が実りました!
 少し前から、「野菜まだかな?」「夏休みまでに食べられるかな?」「早く食べたい!」との声を聞いていたので、皆、喜ぶだろうな!と部屋へ持って行くと、予想通り大喜びして迎えてくれました。
 一口食べた子が、「めっちゃ美味しいやん!」と大感激だったので、野菜が苦手な子も、「自分達で育てたから食べよう」と挑戦していました。感想は、「苦いけど美味しい」で、あっという間にペロリとたいらげてくれました。
 実は少し残るかな?とも期待していたのですが、全く私の分は残りませんでした。
 皆で愛情込めて育てた二十日大根も、「美味しい。美味しい」と食べてもらえて大喜びしてくれたでしょうね!
 先日、事務所に用事があり、当番の子に私の代わりに、「蛙の夜回り」をして待っていてねとお願いして部屋を出ました。
 少し時間が掛かってしまい、皆もそれぞれバラバラに遊んで待っているだろうなと思いながら階段を登っていると、「南の島のハメハメハ大王」の歌声が聴こえてきたのです!
 まさか!?と思い、急いで部屋に戻ると、何ときちんと座って、ピアノなしで歌っているではありませんか!
 私が、「えー?どうしたん?本当につばめさん!?」と聞くと、「そうやで!先生遅かったから先に歌っといたで!」と得意気に返され、私が思っていた以上の成長に、すごく感動しました。
 気が付けば、もう一学期も終わりです。
 この4ヶ月間で随分仲間意識も深まり、皆で協力する大切さも色んな場面で学んでくれました。
 だからこそ私がいなくても、皆で歌を歌いながら待っていてくれたのだと思います。ますますパワーアップするであろう2学期が今から楽しみです!
 その前に、お泊まり保育ですね!
 「ピカチュウとかドラえモン来るんやろ?」「花火大会あるんやろ?」「パジャマ買ったで!」と皆心待ちにしていてとても可愛いです。
 皆の心にずっと残る、最高のお泊まり保育になりますように。




    


■りす
 ずっと心待ちにしていた皆の大好きなプール遊びの季節がやって来ました。
 7月に入って一回目の7月2日、休みの前からりす組の横に出来たプールを眺めながら、口を揃えて、「やったー!プールだぁ!」「早く入りたいなぁ!」と胸をわくわくさせながら、期待に胸を膨らませていました。
 ところが、当日の天候は雨で、皆のがっかりとした表情に胸が痛みます。
 「次は絶対入れるよ!」と声を掛けると、「そうやんなぁ!明日が楽しみ!」と明るい笑顔を見せてくれる子ども達に安心させられました。
 次の日、朝から雲行きがあやしく、今日もプールも入れないかなぁと肩を落としていると、「先生!てるてる坊主作ってきたよ!」と小さなてるてる坊主を差し出してくれました。
 雨が降っていて、その日もプールに入れないかもしれないのに、子ども達は幼稚園では泣き言一つ言いません。
 けれど、日に日に増えるてるてる坊主から、皆の思いが痛いほど伝わってきました。
 ところが、それからも、ことごとく中止の日が続きます。りす組がプールがない日に他のクラスが楽しそうに遊んでいる姿を眺めている皆の姿を見ると切なくなりました。
 プールの季節が始まってから毎日、誰かが、「てるてる坊主作ってきたよ!」と笑顔を見せてくれます。そんな皆の温かい気持ちが嬉しい半面、やはり入れてやれない寂しさで、どんよりした空のように晴れませんでした。
 でも、17日、皆の熱い思いと、てるてる坊主に込めた願いがやっと叶いました!
 絶好のプール日和とは言えませんが、「今日はプールに入れるよ!」と言うと、本当に飛び上がって喜ぶ子ども達を見て嬉しくなりました。
 着替えもとびきり早く、体操もいつも以上に気合いが入ります。皆のはしゃぐ姿がとても可愛らしかったです。
 そしてプールまで移動し、皆でプールの水に手を浸けます。水温は思ったより冷たかったのですが、子ども達は、「わー!気持ちいい!」と満面の笑みを見せてくれました。
 始めはプールの外から、手でバシャバシャしてビニールボールを泳がせたり、ボールの水鉄砲で、空に向かって飛ばしました。
 「皆、プールの中に入りたい?」と聞くと、声を揃えて、「入りたい!!」と返ってきました。少し水温は低かったけど皆の熱い希望に応えて、プールの中に入ることにしました。
 皆で汽車になって回ったり水の中でジャンプやケンケンパをしたり、宝探しをしました。
 「プール大好き!」という子ども達の笑顔が、きらきら輝いていました。


■きりん
 あっという間に、3ヶ月が過ぎ、夏がやって来ました。
 年中になったばかりの頃は、寂しくて泣いている子や緊張して表情が硬い子もいましたが、今では、「先生、おはよう」と言いながら、満面の笑顔を見せてくれます。
 部屋では、不安定な天気も吹き飛ばしてしまいそうなくらいの元気な声が、飛び交っていて、元気の源になっています。
 最近は皆、当番発表をとても楽しみにしていて、「今日、僕が当番やで」「明日は、当番や」と順番が回ってくると、飛び跳ねて喜んでいます。
 1つ変わったことがあります。
 それは、インタビューで好きな動物を聞いたときに、「キリンが好きです」と答える子が増えました。決して、強制している訳ではありません。以前はウサギや犬などと答えは様々だったのですが、クラスに対する思いが変わってきているようで、とても嬉しいです。
 当番になると、手伝いマンに変身します。
 「わっせ、わっせ」と声を出しながら、給食机を運んだり、給食の皿や容器を正門のコイの池前まで運びます。その際に、「一緒に持って行こう」と言いながら皆で協力する姿や友達を助けようとする姿が見られるようになりました。
 人数が足りなくて、重くて運べないときには、自分達で、「誰か手伝って」と声を掛けると、すぐに駆けつけて来たり、片付けのときにも、ブロックの籠を1人で重そうに持っている友達を見付けると一緒に手伝ってあげたりと、当番に限らず、皆が自然に行動しているのに成長を感じました。
 プール遊びをしました。
 「明日はプールがあるよ」と前日の帰りの時間に伝えると、とびっきりの笑顔で喜びを表していたのに、何度、裏切られたことでしょう。
 他のクラスがプールへ移動しているのを見て、「きりん組は、プールしないの?」と質問責めにあいました。
 そのうち、少しずつ「プール」という言葉が聞こえなくなりました。
 皆も忘れかけていたとき、やっとこの日が来ました。
 朝から、「今日、プールあるんやって」と友達に報告していたり、昼食準備のときは、いつもより短時間で終わらせ、着替えは更に早く済ませていました。体操にも力が入り、皆の目は輝きを増していました。
 そして時間は来ました!
 プールへ入ると、沢山の笑い声や、歓声も聞け、笑顔で溢れていました。
 部屋に戻ってからも子ども達の興奮は続いていて、胸一杯の思い出になったようです。
 長い夏休みに思い出を沢山作って、真っ黒になって、また合いましょう。


■ひつじ
 雨が降り続きましたが、やっと2回プール遊びが出来て、子ども達も大喜びでした。
 「今日はプール出来るよ」と伝えると、皆飛び跳ねて喜んでいました。
 体操のときから早くプールで遊びたいとの思いが高まっているのがストレートに伝わってきました。
 「1、2、3、4」と私が言うと、「5、6、7、8」と部屋が割れんばかりの掛け声が響き渡りました。
 プールへ移動すると、みんなの目はプールに釘付けになっていました。私達が見ているより、きっと何倍も広いプールに映っているのでしょうね。
 消毒を済ませると順番に入水です。
 皆が入るまでプールの端を持って待つのですが、待ち切れずに水の掛け合いが始まっていたりと大はしゃぎです。
 宝探しや水の掛け合い、フープ潜り、滑り台と様々な遊びを沢山しました。
 水の掛け合いは男の子対女の子でしました。
 男の子は全員前を向いて、手を水に付けて準備万端です。一方女の子は後ろ向きに準備する子もいました。笛の合図で一斉に水を掛けます。
 「それ、それ」と大きな声上げて力一杯水を掬っていました。準備のときに後ろを向いていた子も、掛け合いが始まると手を大きく上げて掛けていました。
 結果は男の子の勝ちでした。終了の笛を鳴らしたときに前へ出て女の子の目の前まで行っていた子もいたからです。
 プール遊びで遊びが大胆になってきたので私も嬉しいです。
 プールが中止のときは描画をしました。
 絵の具も沢山の色を使ったり、クレパスを組み合わせることも、回数を重ねるごとに使い分けが出来るようになったのが日々感じられました。
 壁面で作った池に遊びに行こうというテーマで描きました。
 「魚達が招待してくれるよ」と投げ掛けると、子ども達の想いも様々でした。
 「魚と一緒に泳いでる」と魚と自分自身を描いたり、「お魚さんとパーティーしてる」とケーキを描いたり、ご飯を描いて魚と一緒に食べていたり話を沢山してくれました。
 皆で作った壁面から発想したので、他のテーマより集中して長時間描いていたのが印象的でした。
 いよいよ、夏休みの入りますが、戸外で沢山元気に遊んで、真っ黒に日に焼けした子ども達に、夏祭りの日に会えるのを楽しみにしています。
 2学期の運動会で夏休みの成長が感じられたらと思います。


■しか

「2回だけだったけど、遊んでくれてありがとう」「また来年も宜しくお願いします」
 まだ一度もプール遊びをしていない他クラスを優先して、残りのプール遊びの日程が組まれ、もう既に二度のプール遊びを経験していたしか組は、今年度のプール遊びが行なわれないことが先週の金曜日の時点で分かっていました。
 そこで、エプロンママさんが配膳をして下さっている間に、「プールに会いに行こう!」と皆で来年まで会えなくなるプールに挨拶に行きました。
 雨が降っていたので子ども達はくま組の靴箱前に座り、冒頭に書いた言葉を、誰から言い出したのか皆でプールに向かって言いました。
 子どもの心は真っ直ぐです。ただ置いてあるプールにも、命が吹き込まれます。
 何て可愛いらしいのだろうと思わず微笑み、心が温まった私に、「先生、早く(プールが)何て言ってるか聞いて来て」との声があり、「早く早く!」と目を輝かせせがまれてしまいました。
 プールのカバーを少し外して中に耳を入れると、座っていた子ども達もいつの間にか立ち上がり、「何て言ってる?」「早く教えて!」と興奮気味に言い私の様子を瞬きをせず目を大きくして見ています。
 私も雨でびしょ濡れになりながら、「え〜!本当ですか!」と大袈裟にすると、益々皆の反応も加熱していました。
 「こちらこそありがとうだって。来年もいっぱい遊ぼうねって言ってたよ」と伝えると、皆嬉しそうに、友達と顔を見合わせたり笑顔で頷いていました。
 「何組と遊んだのが一番楽しかったか聞いて来て」「何歳か教えて下さい」とその後もいくつかのやりとりをして、楽しかったプールとのお別れを惜しみ、そして来年のプール遊びへの期待も膨らんだようでした。
 実際には2回しか入れませんでしたが、事前調査での結果からは想像もつかないくらいに、皆の笑顔が沢山見られ嬉しかったです。
 「プールには入れるけど顔に水が掛かったら嫌だ」「首から上は濡れたくない」という子もまだまだいましたが、シャワー、プール共に全員が一度は顔に水を付けられるようにもなりました。
 でもまだパワーは残っていると思います!プールで残ったこのパワーを、次は運動会で爆発させて欲しいです!私も今から楽しみです。
 長い夏休みに入りますが、この夏休みの間に、お家でもしっかり走り込んでおいて下さいね。2学期も一つ一つの行事を、一日一日を大切に思い切り楽しみます。パワーアップした子ども達に会えるのを楽しみにしています。


■ぞう
 雨の日が多く、蒸し暑い日が続いていますが、晴れた日には、「先生、カマキリ」や、「ダンゴ虫」、「アリ」と虫採りに夢中です。
 バッタの足が一本なくなると、「足、折れてたから逃がしてあげた」と教えてくれ、優しさが嬉しかったです。
 図書室に絵本を借りに行った日、くま組の前にはプールが出来上がっていました。
 そこで、「何かあるよ」と言うと、「プールやろ!知ってるで」とすぐに教えてくれ、何故知っているかを聞くと、「だって、朝、見たもん」や、「年少のとき、やったもん」と一斉に答えてくれ、楽しみにしていることが伝わって来ました。
 初めてのプールの日は残念ながら雨でした。
 「先生、持って来たで」や、「どこに掛けるん?」と嬉しそうにタオルや着替えの入った鞄を見せてくれましたが、雨が降っているから入れないことを伝えると、「入りたかったなぁ〜」、「何でなん?!」と悲しそうな声が聞こえ、出来るんだったら入らせてあげたかったです。
 次のプールの日は皆の願いが通じて、晴れて良かったです。
 朝から、「プール、入れるで」という声が聞こえたり、午後からプールの日には午前中に違う活動をしようとすると、「え〜、プールは?」と不安そうな顔をしたのが可愛かったです。
 シャワーのときに、入り方はどうするのか聞くと、「次は手」や、「頭」と事前に知らせておいたことをきちんと答えてくれました。
 プールの中に入ると、気持ち良さそうに弾んだり、足をバタバタさせたり、浸ったりして元気一杯でした。
 フープやボール、滑り台が出て来ると目は釘付けです。
 フープでトンネルを作ると、我先に、と小さくなって潜ります。
 ボールに水を入れて水鉄砲遊びをするときに注意事項の確認をすると、「上に向けてする」や、「人に向けてしない」としっかり答えて、約束を守っていました。
 年少のときと違い、「出来ない」という子が全然いないことに驚きました。
 滑り台では、笑顔で滑る子や、滑っている途中に自分でブレーキを掛けて速さを調節する姿が見られました。
 終わった後は、「もう一回やりたい」と意欲的な声が沢山聞こえ、楽しかったことが伝わって来ました。雨で中止の日が多く、あまり出来なかったのは残念でしたが、それでも子ども達には楽しい思い出として残ったことでしょう。
 夏休み明けにまた、元気な姿を見せてくれるのを、楽しみにしています。


■ぱんだ
 今月は、描画を沢山したのですが、皆の絵の成長ぶりには本当に驚かされます。
 年中に上がった頃は、「クレパスで描くのも恥ずかしい」「何を描いたらいいのか分からない」という子が、すごく多かったのですが、今は全然違います。
 画用紙を配り始めると、「先生!今日は何描くん?早よ描きたい!」と、言ってくれる子が沢山いるのです。そして、私の話を聞いているうちに、何をどういう風に描くのかも決まっているようで、「俺は○○描く」など、皆で言い合うのです。
 コンクールに出す絵も沢山描きました。
 6色の絵の具も、きちんと使い分け、他の色と混ざらないように工夫もしています。
 描いているときも、何を描いたのか言いたくて仕方がないようで、「先生!○○描けた!ほんでこれがな・・・」と、話し出すと、止まりません。でもその、絵の話をしている間の自信に満ちた皆のキラキラとした目が、私は大好きです。
 夏休み中、家庭でも、子ども達に沢山絵を描いてもらって、話を聞いてみて下さい。きっと、びっくりするような素敵な話をしてくれるはずです。
 今年、プールに入れたのは残念ながら2回だけでした。
 2回目はなかなか晴れなくて、朝からどんより曇った空ばかりで、プールが出来ない日は、皆の表情も曇っていました。
 プールの前日には、私の願いも込めて、「明日、晴れたら、プールに入ろうね!」と言っても、「明日もどうせ雨やもん」と寂しそうでした。
 皆の願いがやっと届き、連休明けに、2回目のプールに入れました。少し寒かったので、水に触れる程度にしようと思っていたのですが、プールに入った瞬間、皆のパワーが爆発しました。寒さも忘れ、水を掛け合ったり、水の中に飛び込んだりして、楽しんでいました。
 途中からは2カ所のプールを使い、男女に分かれて水の掛け合いをしました。いつも以上に気合いの入った皆の姿に、私もすっかり子どもに返ってはしゃいでしまいました。
 部屋に帰ってバスタオルで体を拭いているときも、「楽しかったー」「またやりたい!」という声も沢山聞け、嬉しかったです。
 本当にあっという間に1学期が終わってしまいました。
 2学期の初めには、夏祭り、その次は運動会など、楽しい行事がまだまだ沢山待っています。
 夏休み明けに、今以上に真っ黒に、そしてパワフルになった皆に会えるのが楽しみです。


■くま
 心待ちにしていたじゃが芋掘りを終え、掘りたての宝物を膝に抱えてバスで園に帰っていたときのことです。
 「明日は幼稚園の誕生日だから幼稚園お休みだよ」と創立記念日を伝えました。
 休みを喜びぶ子と残念に思う子、どちらもいるだろうなぁ、と皆の反応を伺っていると私の予想とは全く違うものが返ってきました。
 「えー!!幼稚園何歳なーん?!何歳?」
 急に尋ねられて慌てて西暦の引き算をして、「38歳かな」と答えると皆は一層驚いていました。「幼稚園って大人やな〜」誰かが発すると、「ホンマや!パパと似てる(歳が近い)もん」などと創立記念日の話題で持ちきりになりました。
 するとバスの後部座席から家庭で歌う「ハッピーバースデー」の歌が聞こえてきたと思うと皆で大合唱です。可愛らしい歌声の余韻に浸っていると、「先生、誰がお祝いするの?」と鋭い質問が飛んできました。皆は自分の誕生日に祝福されて嬉しい気持ちを覚えていて、誰も来ないで38歳の記念日を迎える幼稚園のことをとても心配してくれました。皆の気持ちがとても可愛くそして嬉しかったです。
 この気持ちはクラスの友達にも向けられました。残念ながらじゃが芋掘りに行けなかった友達が久々に登園して来た日、皆で掘ったじゃが芋を私が渡そうとすると、「皆で掘ったよ、お家で食べてね!」と欠席して行けなかったその子を囲んでじゃが芋掘りの話が始まりました。
 その子も照れながらしっかりと皆の気持ちを水色鞄に入れて大切そうに抱えてくれていました。
 プール遊びの日程が雨で組み直された日もそうです。きりん組やりす組がまだ1度もプールに入っていないことを伝え、皆は2回入ったから代わってあげて欲しいと伝えると、「いいよー!」と皆が笑顔で言ってくれました。
 次の日、雨でプールが中止のときには皆は、「きりんさん、また入れないから次も代わってあげよっか先生」と言いに来てくれる優しい皆がいました。
 今回、幸か不幸か雨が降ってじゃが芋掘り、プール遊びが延期になったことで皆の新たな優しさや想いやりの一端を見られました。
 今だ降り続く雨ですが、他のクラスの友達がプールに入れるように御仏様に願ったり、木やかたつむりには雨も必要だと友達同士で教え合ったりと、子ども達にも私にも心に大きな糧をもらった「恵みの雨」になりました。
 この優しい雨を経験した皆が夏休みの想い出を抱えて、また元気に登園してくれるのを楽しみにしています。



    


■すいか
 「今日は芋掘りに行く?」と何日も前からわくわくしながら幼稚園に来て、じゃが芋掘りに行ける日を待ちわびていました。
 芋掘りが最終日になったすいか組はどこから情報を知ったのか、予習は完璧でした。
 いよいよ芋掘りの日、休みの子はいなく全員参加でした。
 バスの車内でも、「一杯採る、大きいのん採る、と期待は増々膨らんでいきました。
 そこでクイズをだしました。
 「じゃが芋は土の上、土の中どっちに生えるでしょう?」
 皆、見事に間違えることなく土の中の方に手を挙げました。その自信満々に手を挙げる姿に驚きました。
 そんなことをしている間に外の風景に緑が多くなって、畑に到着しました。早速じゃが芋掘りの開始です。
 子ども達は、手が汚れているのも気にしないでスコップで力一杯掘ってきます。
 途中、ミミズやダンゴ虫などが顔を出すのでその都度大きな歓声も起こります。
 そして、遂に目当てのじゃが芋が次から次へと顔を出し始めました。
 「これ、大きい。小さくて可愛い」と口々に言いながら、目の前のじゃが芋を次々と袋一杯に入れ、すぐに全部掘り起こしました。
 芋だけでは物足りないのか、スコップで砂を袋に入れる子どもまでいて、思わず笑ってしまいました。
 帰りのバスでは、じゃが芋をどもように料理してもらうかで、みんなの会話は持ち切りでした。
 重たい芋を下に置かないで大事そうに膝の上に置いている子、力一杯掘って疲れたのか眠ってしまう子など皆の姿を見ると嬉しく楽しませてもらいました。
 プール遊び初日、「プールでしょ?」と楽しみにして来ました。しかし天候がすぐれず中止になり、皆、落胆した様子でした。
 今度は絶対に入れるよう皆で御仏様に頼みました。真剣に目を閉じ手を合わせる姿から、本当にプールに入りたいと言う気持ちが伝わりました。
 プール2日目、皆の願いが届き、最高のプール日和りとなりました。いつもの体操も、いつも以上に声や動きが大きくプールを楽しみにしていたのが伝わりました。
 シャワーはキャーと言いながら笑顔一杯で私まで嬉しくまりました。
 プールでは水を怖がることなく全員が入ってくれ、洗濯機、うさぎ、ワニ、トンネル、滑り台、鬼ごっこなど多くの遊びを水しぶきを上げて遊びました。
 これから初めての夏休みが始まります。皆に毎日会えなくなるのは寂しいです。2学期に笑顔一杯に登園して来てくれるのが今から楽しみです。素敵な夏休みを過ごして下さい。


■めろん
 7月に入ったある日、ふと気が付くとめろん組の窓の外では、工事は始まろうとしていました。そこには数人の大工さんがいて、どうやら家を建てるようでした。
 窓が子ども達の背よりも少し高い所にあるので、このときはまだみんなは外の様子に気付いていませんでした。
 数日後、子ども達の様子が変わりました。外から大きな音が聞こえてきたからです。
 ドリルで穴を開ける音や、何かを叩いている音などが聞こえ、この日から精一杯背伸びして、子ども達は窓の外を覗くようになりました。
 ときには工事の音で、歌う声が掻き消されたり、絵本や紙芝居をしても騒音で聞こえにくくなるときもありました。それでも誰一人として一度も文句も言いませんでした。
 最初は部屋から見下ろせるくらい下の方で作業していた大工さんが、休み明けには遙か頭上で作業していました。見ていない間にとても高い所まで進んでいました。
 「見たい!」と窓際に寄って来て、「あんな高い所までいってる」と興奮気味に話すみんなの口から次に出て来た言葉はとても可愛いものでした。
 「あんまり高く行くと危ないよ」、「落ちちゃうよ」、「気を付けてね!」と、その言葉から何とも言えない温かい思いを抱きました。ほんの3ヶ月前の、不安でいっぱいだったみんなからは想像出来ない姿でした。
 最後には、「おっちゃーん、頑張れ!」と応援までしてくれていました。みんなの温かい気持ちはきっと届いたでしょう。
 先日、部屋で体育遊びをしました。男女のチームに分かれての折り返しリレーです。
 一人ずつ障害物のトンネルをくぐり、積み木を折り返してきて、次の走者の友達にタッチをします。少し難しいかと思ったのですが、それは私の思い違いだったようで、すぐに理解していました。
 雨で外で遊べない日が続いていたのもあり、みんなのやる気は充分過ぎるほどでした。
 「エイエイオー!」と両チーム気合いを入れてレースが始まると応援する子も真剣でした。
 その日は女子チームの勝ちでしたが、最後の男の子がゴールするまで、全員で応援をしてくれたのには、心が温かくなりました。
 2学期に入るとすぐ運動会活動が始まります。どんな姿を見せてくれるのでしょうか。今から楽しみで仕方ありません。
 明日から夏休みです。きっと私は早くみんなに会いたくて、ウズウズしてしまうと思います。2学期も元気に来て下さいね。お待ちしています!


■ぶどう
 今では友達の名前を呼び合う声で保育室は溢れています。
 朝は、「○○ちゃん来た!」と登園して来る子を部屋の前に迎えに行きます。
 「今日は靴下脱ぐねんて」「連絡袋、ちゃんと出した?」と小さな先生も沢山います。
 朝の挨拶後は、「今日お休みいるのかなー?」と尋ねると、「○○君がおらへん!」「○○ちゃん、いなーい」と言った後、「どうしたんかな?」「風邪ちゃう?」「後で来るかもよ」と優しい言葉の連続で、毎日嬉しさで一杯になります。
 この様子を見ていると、ふと4月当初を思い出しました。
 遊ぶときは、「先生と一緒に行く」と言ったり、昼食では黙々と食べていました。
 それがいつの間にか、「あの子がね」と言う言葉を聞かなくなりました。
 私達が誰かを怒っていると、「怒っちゃダメ」「ちゃんとゴメンナサイでしょ。出来ないなら一緒に言ってあげるから」とかばい合う姿を見る度に、4か月でこんなに沢山のことが出来て思いやれるのだと改めて成長の早さを感じました。
 描画では、クレパスや絵の具を使っています。筆を使うときの約束もクレパスを使うときの約束も一度しか言っていません。でも、再確認のために尋ねると、口を揃えてきちんと答えてくれたので驚きました。
 まだテーマはなく、自由に描いていますが、個々にしっかりと思いを伝えてくれます。10月の描画展示を楽しみにしていて下さいね。
 ここ2週間は雨の日の連続でした。何度も繰り越す度にテンションは下がっていきました。
 「明日は晴れるかな?」と期待に胸膨らませた言葉は、いつしか、「明日も雨かも」という言葉になってしまいました。「あ〜あ」と溜め息混じりで三連休を迎えました。
 台風も過ぎ去り、晴天に恵まれ、次こそは入れる!と思ったのも束の間でした。初めてのプールは雲の広がる天気で、やや気温も低かったため入水はぜず、足だけ浸かるという水遊びになりました。けれど皆の瞳は輝きで満ちていました。
 朝、「お外行ってらしゃ〜い」と言うと、「え?プールのときは、お部屋だよって呼んでくれるやんな?」と少し不安そうな顔で尋ねて、「また呼ぶよ〜」との返事に安心していました。可愛いですね!
 肌寒い中でのプールは、次第に「キャー」「スゴーイ」と歓声が上がり、いつものみんなに戻っていきました。
 水を掛け合ったり、洗濯機のようにグルグル回っていると、「何か中々進まへんな〜」と、水の感覚を全身で感じていました。
 本当はもっと全員でプールに入って遊びたかったので、残念です。
 夏休みに沢山遊んで下さいね。皆の笑顔と話を楽しみに待っています!


■もも
 7月に入り、夏本番の季節がやって来ました。それでも子ども達は登園して来ると、晴れの日にはすぐに着替え、「いってきまーす!」と元気に園庭に駆けて行きます。
 入園して4ヶ月が経ちました。
 クラスの友達の名前も覚えてきたようで、「今日は○○ちゃん、お休み?」「○○君はもうすぐ来る?」と友達が来るのが待ち遠しいようです。
 6月に行ったじゃが芋掘りでは、朝から子ども達のじゃが芋やバスの話が教室中に飛び交いました。
 「今日はじゃが芋いーっぱい取るの!」「まだ行かないのー?」と、とても楽しみにしている様子が伝わってきました。
 バスに乗ると、自分のスコップを大事そうに抱えて、ちょこんと座っている姿がとても可愛かったです。
 箕面の畑に着き、じゃが芋を掘る眼差しはとても真剣で、「こんなに取れたよ!ママびっくりさせる!」と得意気に話す姿は、4月の頃には想像も出来ませんでした。私達が知らないうちに、子ども達は少しずつでも確実に成長しているのだと、そんな言葉からも痛感しました。
 帰りのバスでは、暑さで疲れて殆どの子ども達が寝ていました。眠たくない子も、横で寝ている子を起こさないように、じっと動かずに座っている姿はとても微笑ましかったです。
 大人でも重たいと思うほどのじゃが芋を、小さな手で力強く持って運びながら、「今日はじゃが芋のお料理がいいな」と、嫌な顔ひとつしないで降園する後ろ姿は逞しささえ感じ、とても印象的でした。
 今月から子ども達が楽しみにしていたプール遊びが始まりました。
 けれどもお日様はなかなか顔を出してくれなくて、雨でプール遊びが延期になる日が続きました。
 すると、「皆で魔法を掛けたらいいじゃん!」「ちちんぷいぷいっ!」と、誰かが言い出し、みんなが園庭に向かって魔法を掛け出しました。
 その魔法のおかげで、やっと待ちわびたプール遊びが行なえました。
 最初は恐る恐る水に足を付ける子や、水に入った瞬間に、「キャー」と言って走る子もいて、初めてのプール遊びの反応は様々でした。
 大きな滑り台を目の前に、どの子も目を輝かせて滑り台まで駆けて行き、滑り台の下で待つ私の胸にとびきりの笑顔で飛び込んで来てくれました。天気が良ければ、こんな笑顔がもっと沢山見られたと思うと残念です。
 いよいよ夏休みが始まります。2学期には真っ黒に日焼けした子ども達と話が出来るのを楽しみにしています。


■みかん
 今月は、天気予報とにらめっこの毎日でした。雨女、雨男は誰だったのでしょうか。
 「見て!持って来たよ」「パンツ入ってるよ」と、張り切って見せてくれたプール鞄が、二週間以上もそのまま部屋の片隅で寂しそうに出番を待っていました。
 降園の時間になると、「持って帰らないの?」「ずっと置いとくの?」と、毎日不思議そうに見ている子もいました。せっかく持って来たプール鞄を、こんなにも長い間園に置いておくなんて、思いもしなかったでしょう。
 「また雨やなぁー」「てるてる坊主作ったのに」「明日も雨ってゆうてた」と、7月に入って毎朝のように聞こえてきた会話からは、子ども達のプールへの期待が感じられ、胸が痛む毎日でした。このまま1学期が終わってしまっては、納得がいきません。
 皆が作ってくれたてるてる坊主の力が足りなかったので、御仏様にお願いすることになりました。
 「プール入りたいです」「お天気にして下さい」と、手を合わせて真剣にお願いする姿はとても微笑ましく、子ども達の思いが伝わってきて、私も真剣に頭を下げていました。
 自由時間になると、扉の閉まった御仏様の前でお願いする子もいるほどでした。
 皆の思いはなんとか伝わり、1学期最後の週を迎え、やっとプール鞄の出番がやってきました。
 「今日は雨降ってないぞ」「プールするん?」と、朝から目を輝かせていました。
 そして、いよいよプールの時間になりました。
 念願のプール用パンツに履き替えて出発です。どんな表情を見せてくれるのか私達も楽しみでした。
 プールを前にした子ども達は、先に遊んでいたクラスに釘付けでした。期待と緊張で、立ったまま、笑顔が固まっていたので思わず笑ってしまいそうでした。
 今すぐにでも入りたいところでしたが、まずはプールの外から水遊びをしました。長い間おあずけだったので、皆の感情は頂点まで達していたのでしょうか、予想以上の勢いで水の掛け合いが始まり、気付けば顔もパンツもびしょびしょでした。
 そして少しだけプールに入ることにしました。
 恐る恐る入る子もいましたが、友達と水を掛け合ったり、大好きなおたまじゃくしの歌を歌って大喜びでした。
 初めてのプールは少し肌寒く、プール日和とは言えませんでしたが、「楽しかった」「明日もプールしような」と、笑顔を見せてくれ、安心しました。
 気付けばもう夏休みです。大好きな子ども達にしばらく会えないのは寂しいですが、休み明け、成長した皆に会えるのを楽しみにしています。よい夏休みをお過ごし下さい。沢山プールに入れますように。   


■いちご
 6月に初めていちご組の部屋を覗きました。
 子ども達の元気の良さに、私は圧倒されそうになったのを覚えています。
 実は、これまでに2度もいちご組の担任を持っているのです。偶然にも今回が3回目のいちご組なので、それだけでも愛着が湧いてきました。
 7月に入り、正式に担任として入ることになりました。子ども達もすっかり私の名前を覚えてくれていました。「京極先生!」と、元気一杯に呼んでくれてた日を私は嬉しく感じます。
 来て早々に、プール遊びが開始しました。
 一日目は、雨で中止となってしまい、子ども達も大変残念がっていました。
 「次は、晴れますようにってお空にお願いする!」と、皆意気込んでいました。
 そんな子ども達の願いが届いたのか、二日目は見事に晴れ、ようやくプール遊びができました。
 初めてのプールに、子ども達は大はしゃぎです。
 冷たい水にもすぐに慣れ、プールの中に入った途端、自分の体に水を沢山掛けていました。
 さて、まずは汽車ごっこです。
 男の子と女の子で、真っ直ぐな汽車を作り、「出発進行!」と、大きな声を張り上げました。
 最初はゆっくり、「ガタンゴトン」と歩き出し、徐々にスピードを上げていきます。山道も上手に走って行きます。上がるときは少し背伸びしながら走り、山を下るときは小さくなって走りました。子ども達は、「キャーキャー」と歓声をあげていました。
 また、可愛いいウサギやカエルになって、跳びはねたり、イヌやネコになって私のところまで来てくれました。あまりに可愛くて、思わず子ども達を抱きしめてしまいました。
 休憩をしようとプールの外に出るときには、もう終わりなのかと思ったのか、嫌がる子もいるほどでした。「また後で入るよ」の一言に、安心していました。
 休憩後も子ども達の元気はあり余っていました。男の子対女の子の運動会です。
 教師の体を綱の代わりにした教師引きでは、互いに力一杯引き合っていました。真剣な眼差しと時々見せる笑顔で、楽しさが伝わって来ました。
 教師引きは、引き分けに終わりましたが、次の水の掛け合いでは、水に背を向けず、立ち向かっていった男の子の勝利でした。とても勇ましく格好良かったです。
 最後はフォークダンスで締め括り、子ども達の心も弾んでいました。
 一人ひとり、個性が溢れていて、とても可愛いい子ども達と2学期、3学期も一緒に過ごせると思うと、私の心もフォークダンスを躍り続けています。
 これからも宜しくお願いします。


■ばなな
 「明日は、プールだよ!」と伝えると、子ども達からは、「キャー」と大歓声が上がりました。「やったー」「○○君家のより大きい?」「一緒に入ろうね」と可愛らしい会話が広がり、私も、微笑ましく聞いていました。
 しかし、ある子が言った一言で、一気に静寂に包まれたのです。
 「プールって何処にあるの?」
 広い園庭を見回しても見当たりません。こんなに楽しみにしているのに、プール自体がないなんて大問題です。
 大きな疑問を残したまま、当日を迎えました。
 プール鞄を持ち、部屋を出る準備が整いました。
 「出発進行!!」と元気一杯に歩き出した皆は、まだ見ぬプールに期待を膨らませていました。列の後ろにいた私も、プールを目にした子ども達がどんな反応をしてくれるのか、期待して付いて行きました。
 屋上の扉が開かれました。
 あれ?聞こえてくるはずの大歓声が、私の耳に届きません。心配になって、私も急いで屋上に上って気が付きました。屋上のプールは階段の裏手にあり、入口からは見えなかったのです。
 「やっぱり、プールないやん」と不安そうな皆に慌てた私達が、「あっちにあるよ」と指差すと、「ほんまやー」と笑顔に戻っていくのが、とても微笑ましかったです。内緒にして、心配させてしまってごめんね。
 先月の水遊びでも、水に恐がることも少ない逞しい姿を見せてくれた子ども達は、今月はよりパワーアップしていました。
 「増田先生に水をかけちゃえー!」と始まった水攻撃戦では、子ども達と私達が皆、あっと言う間に水浸しになりました。
 「もう1回!」と笑う子ども達の目が、水と一緒に輝いているのを見て、とても嬉しかったです。
 最近、部屋には、私達の他に沢山の先生がいます。
 出席ノートの捺印場所を教えてくれる先生、着替えを手伝ってくれる先生、友達が泣いていたら話を聞いてくれる先生。
 全てこれらの先生は子ども達です。その話す口調は、私達そのもので、ドキッとさせられることも多いのですが、入園してまだ4ヶ月の子ども達が、優しく、そして頼もしく大きくなっているのが、大きな喜びです。
 ときに、思いが伝わらなくて、喧嘩になることもありますが、「ごめんね」と気持ち良く仲直り出来る皆は素敵だと思います。
 さぁ、いよいよ夏休みです。真っ黒に日焼けした皆から沢山の思い出が聞ける日を今から心待ちにしています。