
■ぺんぎん
真っすぐすぎる子ども達に困っています。
「あけまして、雨ふり小僧がやりたーい!」と声を揃えたときから数日間、子ども達が走り続けているからです。ここらでちょっと一息入れようよ。
「今日も講堂に行く!」と子ども達は時計を見つめます。
そして、「長い針が9になったら行く!」と時間の指定までしてきます。今日のぺんぎん組の講堂の時間は「9」ではないのに、「早く!」とせがまれます。
何をせがむのか?そう、あのお髭の園長先生(久しぶり!?)に電話しろと言うのです。
仕方なく部屋の内線の受話器を持つと、子ども達は雨ふり小僧のようにぴょんぴょんと飛び跳ねています。さぁ、小芝居の始まり始まり〜!
「あの〜、ぺんぎん組ですけど〜、園長先生ですか?」
チラリと子ども達に目をやると、「その調子!」と言わんばかりの顔で頷き、こちらを見ています。
「今日も講堂に行きたいんですけど〜」と続けると、聞こえるはずもない受話器の向こうの声に耳を澄ませ、視線が時計へと移ります。
「はい、わかりました。お昼の4に行きます」と受話器を置いた瞬間、「よっしゃー!」と喜びのポーズです。
こうして、子ども達が演じる発表会の前に、私の発表会が幕を下ろすのです。
そして、お昼の4に向けて子ども達は走り出します。
時計とにらめっこをし、子ども達だけで長い針を見ながら時間の使い方を組んでいきます。
いざ発表会を作り始め頃合いになると、「先生、12だよ。ご飯にしよう」と自分達でささっと準備を済ませてしまいます。
たった今食べ始めたばかりなのに、
「8になったら発表会する」と自分達でささっと片付けも済ませてしまいます。
そして先に食べ終えた子達が、次々に友達の片付けを手伝っていきます。他のクラスが園庭で遊んでいて、「皆も外に行っておいで」と伝えても、「やだ」「ぺんぎん組は発表会をするの!」と言って聞いてくれません。毎日がこうなのです。なぜ、こんなにも子ども達は真っすぐなのか。
そう、トロフィーです。
み仏様の前に置かれた大きなトロフィーは、「走った分だけ速くなれる」と信じて手にした宝ものです。だから発表会も、「やった分だけ上手になれる」と信じ、走ることを止めないのです。
そんな子ども達に休憩しようと言えるはずもなく、後ろからついていくのに精一杯です。
この歌を歌い終える頃、子ども達はどんな顔をするのだろうと想像しては、ホロリとします。
だから、子ども達のためなら!今日も受話器を手に取って、ヘタな小芝居をします。喜んで。
「あの〜、ぺんぎん組ですけど〜
園長先生ですか?」
■あひる
「あけましておめでとうございます」
年が明け、発表会が始まりました。
昨年までは始業式が11時30分降園だったため、役を決めて、少しの時間しか発表会が出来ませんでした。しかし今年は、始業式初日から講堂で発表会を園長先生に見てもらいます。子ども達は、「やったー」とやる気満々です。
でも、朝礼や体操、昼食を考えると、30分しか発表会をする時間がありません。「出来るのか」と不安でした。
でも、役を決め、場面の話をすると、その不安も一気に吹き飛びました。
「先生!ケンカしたら?」「きっと怒る」と、次々と意見が出てくるのです。
その講堂での発表会を終えると、「楽しかった!」と、子ども達の声が聞こえてきました。そして、「発表会しよう」「続きしたい」と、嬉しい限りです。
子ども達の考える表現、セリフ1つにしても、とても面白く、私が何度も楽譜とにらめっ子をしても考えつかないものばかりです。柔軟な心を持った子ども達だからこそ出来るのでしょうね。
発表会をする子ども達をピアノの椅子に座って見ていると、みんなと一緒に動いて発表会をしたいと思ってしまいます。だってとっても楽しそうだから。
始業式から2週間が経ち、時には同じ場面を繰り返す日もあったり、出番が少なかく、つい別のことをして遊んでしまうこともあります。すると、自分達で注意し合う姿を見せてくれるのです。
「自分達で作るんだ」
意見を毎日出し合い、考え、作り上げる発表会だからこそ、想いも強くなるのではないでしょうか。
また、講堂で発表会をするとき、一段落すると園長先生の周りに集まるようになりました。次の場面に進んでいいのか気になるようです。
「OK?」と聞くみんなの表情は、園長先生に釘付けです。
「いいよ」「やった!」と大喜び、「ありがとうございます」と、丁寧に礼する子だっているのです。
今、場面は進み、ロミオとジュリエットのダンスをしています。「照れるだろうな」と心配でしたが、これまた予想以上に演じてくれます。
相手の手を取り、「好きです」「結婚して」と甘い言葉が出てきます。ストレートな言葉に驚いてしまいます。改めて発表会って面白い、一緒に作ると楽しい、と感じました。
最後の場面になり、エンディングの歌を歌い、出来上がったときには、どんな表情を見せてくれるのでしょうか。今から楽しみでなりません。
参観も是非、楽しみにしていて下さい。
■つばめ
「後ろ飛び152回出来たよ!」
冬休みを終えた皆の縄跳びは一層使い込まれ、新品の頃の輝きは失われていましたが、それに反比例して皆の笑顔は一段と増しているのを感じました。
2学期には殆ど跳べなかった子も上手く縄を回せるようになっていたり、日々、自己ベストを出していたりで、冬休みの間の成長にはただただ驚くばかりでした。寒い日でも外で跳んでいたのかな、家でも1分間跳ぶ目標を立てて取り組んでいたんだろうな、など、一人ひとりの様子が想像出来ました。縄跳び大会では皆の笑顔が見られるように、一緒に楽しく取り組みます!
先日、発表会の合唱の予行がありました。
部屋で準備をしているときから、「なんかドキドキしてきたなぁ」「ちゃんと並ぶ順合ってる?」と普段と違う面持ちは担任だけではありませんでした。
「次に講堂で歌うときって、もうお母さん見に来る日なん?」と驚き、友達同士で顔を見合わせていた皆は可愛かったです。でも、ただ可愛いと表現するには申し訳ないくらい「ちゃんと出来るかな?」と緊張している皆に頼もしさを感じました。
予行後、「ちょっと途中で分からなくなった」「次のとき(発表会当日)は紙見て出来ひんやんな?覚えて吹かなあかんよな?」と沢山の感想や質問が飛んできました。1人ひとりの真剣に取り組んでくれたのがひしひしと伝わってきました。当日、是非楽しみにしておいて下さい。
偶然にも、冬休みの期間と同じ、あと3週間で本番を迎えますね。たった3週間とも思えますが、縄跳びのときのように皆の成長や表現の深まる3週間になると思うと今からとても楽しみです。
アトランティスはまだエンディングを迎えていませんが、冬休みの皆が縄跳びに励んでいたことにパワーをもらい、私も皆の足を引っ張らないようにピアノに励みます。
「3週間しかない」のか「3週間もある」なのかアトランティスが出来上がるまでは前者の気分ですが、皆と3週間も発表会活動が出来ると思うと楽しくなります。
当日、予行のときのように緊張の面持ちで迎えるのでしょうか、それとも緊張するのはピアノに座る誰かさんだけでしょうか。3週間後を楽しみにしていて下さい。
そして、これまた偶然なのですが、発表会から3週間後は卒園式です。皆といられるのはそんなに長くはないと思うと寂しくなりますが、時間を大切に積み重ねたいです。
でもやっぱり、発表会までは、あと3週間しかありません!
■かなりや
発表会のテーマを皆に伝えてから、数ヶ月が経ちました。
「かなりや組の発表会はアンデルセンっていう人の話だよ」とテーマを子ども達に伝えても、「誰?それ?」「何をした人?」と聞いたこともない人に子ども達は殆ど興味も反応も示してくれませんでした。
実際にアンデルセンが書いた童話を伝えると、「あ!その話、知ってる!」と言う子もいました。また、伝記を読んでいくと、少しずつ興味を示してくれるようになりました。
ある日、「なぁ、先生、この本どこに売ってるん?」と私が持っていたアンデルセンの本を指さし聞いてくれる子もいました。
1月の始業式初日には、早速、役を決め発表会が始まります。
最初の場面の内容を子ども達に話すと、「え!学校に行くお金ないん?」「その後は?」と自分達とアンデルセンの歳が近いせいもあって真剣に聞いてくれました。
そのお陰で、発表会をしているときのセリフの案も子ども達から次々に出てきます。
私が1番驚いたのは子ども達の音楽を覚える早さです。数回聴いただけでそのメロディがすぐに覚えられるようでした。
先日、「ごめん。セリフどこで言った?もう1回言って欲しい」と私が言うと、「だから、チャラチャラ『○○』やって」と周りにいた子が口ずさんでリズムを言ってくれました。
挿入歌は「オリビアを聴きながら」です。まだ歌詞を皆に言っていないときに私が歌っていると部屋にいた子が、「その歌なに?」「それ新しい歌?」と目を輝かせ聞いてくれました。「発表会で歌う歌だよ」と伝えると、「えー!早よ歌いたいー」と言ってくれました。
初めは聴いたことのない歌なので自信がなさそうでしたが、「何歌う?」と聞く私に、「発表会の歌!」と言ってくれ歌う機会も多くなり、皆すぐに覚えてくれました。
挿入歌を歌うとすぐ、「よっしゃー!発表会これで終わったー!」と喜ぶ子がいました。
私は不安な気持ちを押さえつつ、「まだ終わってないよ。まだ始まったばっかりだよ」と伝えました。すると、さっきまで終わりだと喜んでいた子も周りの子も、「まだ続きあるん?!続き教えて!」と言ってくれました。
朝の自由時間には、まだ9時なのに、「発表会するから遊べへん」と他クラスの子の遊びを断る子がいたり、少しでも発表会をしなかったら、「何で今日は発表会せんの?」と叱られたりと、皆アンデルセンが気に入ってくれたようです。
発表会楽しみにしていて下さいね。
■うぐいす
行事が始まる毎に、必ずその行事名の前に付く言葉があります。
「最後の」お茶会では、「いつもの皆を見に来てくれるからね、お母さん達を驚かせよう!」と、発言した私自身が一番緊張していたようです。普段とは違うお子さんが見られたのではないでしょうか。
お茶会で身に付いたことは、自然と子ども達から垣間見られていました。
黒板の前に並んだ当番児に、仕事(靴の整理等)をお願いするときは、「お茶会だよ!」と、一人が言い出し、正座をして両手を揃えて深く礼をしたり、手紙を配るときは、「どうぞ」「ありがとう」と両手で渡しています。
一つ一つの経験が全てに繋がって行くのだと感じさせられました。幼稚園以外ではなかなか経験出来ないことでしょう。是非、お家でも、「お茶会」をしてみて下さい。
「最後の」グループ替えも、くじ引きで決めました。
3日目にもなると、座る順番も各自で決め始め、
「先生、順番が決まったから、グループカード(自分の名前が書かれた)も替えて良い?」と、こちらから言わなくても自分達でしていました。教師から「〜してね」と投げ掛けるのではなく、気が付けば、子どもから、「先生、〜する?〜するよ」に変わっていました。
3ヶ月後には、「小学生」と呼ばれます。「ここまでは言う」「ここは気付いてもらう」の見極めも手探りしながら、残りの日々を過ごしていきます。
「最後の」発表会が始まりました。
「パレアナ」という少女が主人公の話に、男の子がしてくれるだろうかと、不安もありましたが性別などは、全く関係ありませんでした。
場面を進めていく度に、「ここは悲しいことこだから本気で泣く!」など、皆で考えながら作っています。
父親が死んでしまう場面では、「皆のお父さん、お母さんが死んじゃうんだよ?」「一人ぼっちになっちゃうんだよ?」の言葉に、皆は眉間にシワを作り、ピアノのメロディーと共に、「パパー!」と泣き叫びます。
初めてその声を聞いたときは、思わず私の眉間にもシワが寄りました。そして、本当の涙を拭いていた子もいました。
33人のパレアナの無邪気さと、切ない場面での表情に見入って下さい。
「最後」であっても、皆の心では、終わりではなく、次の新しい「始まり」のきっかけになりますように。
■はと
明けましておめでとうございます。冬休みも、皆目一杯楽しんだのですね。
登園するなり、雪山を登ったことや、スキーをしたことなど色々な話を聞かせてくれました。
また、部屋にある幾つかの小道具を目敏く見付け、「発表会するんやろ!?」「クレオパトラやで!」と、得意気に話している子もいました。
思い返せば4月当初から、「発表会何するん?」と、期待に心を躍らせていました。
ですから、発表会の話をし出すと、待ってましたと言わんばかりの表情で、皆の熱い気持ちが伝わってきます。
「クレオパトラ」は、子ども達にとって難しい話ですが、話の流れを理解しようと真剣な眼差しで聞いてくれました。
次に行なうのがどんな場面なのかを話しているときも真剣で曲をよく聴き、一人一人が音楽に合わせて動いてくれます。
出番のないときでも、友達の表現を認め合ったり、見ているだけではなく、一緒にその役になって演じてくれます。
互いに刺激し合い、ただ立っているだけだった子も、少しずつ身体全体で表現しようとしています。
行き詰まったとき、私の相談にも乗ってくれる頼もしい子ども達です。
絵本を見ながら、「クレオパトラこんなんしてるし、これしたらいいんちゃう?」「あとは…〇〇とか」と、一緒に悩んでくれ、沢山の意見を言ってくれるので心強く、前向きな皆に救われています。
1場面が出来上がったときも、「やったー!」と飛び上がり、「次は2場面やなぁ!早く作ろう!」と、大変頼もしく、私も力が入ります。
皆とひとつのことに集中し、作っている時間が大好きです。
まだまだ完成には程遠いですが、皆で作り上げた『クレオパトラ』を楽しみにしていて下さい。実は私自身もどんな作品に仕上がるのかが楽しみで仕方ありません。
発表会の合間には、縄跳び大会を意識しながら、縄跳びの特訓をしている子もいます。
今までなにも持たずに園庭へ遊びに行っていた子も、最近は必ずと言っていいほど、縄跳びを持って出掛けて行きます。
「後ろ跳び出来るようになった!」と、満面の笑みを浮かべながら見せてくれました。
冬休み前には出来なかった子も、「ちょっと出来るようになった!」と、とても嬉しそうです。
「数えといてな!」と、新記録に挑戦したり、友達同士で、「どっちが長く跳べるか競争な!」と、遊びながら取り組んでいます。
リレー大会は6位でしたが、果たして縄跳び大会はどういう結果になるでしょうか。笑顔が溢れることを願っています。
■かもめ
「明けましておめでとうございます!」「今年もよろしくね!」と元気一杯に三学期がスタートしました。
久しぶりに会った皆の笑顔が私に安心感を与えてくれました。
冬休みはUSJやディズニーランドに行ったり、おばあちゃんの家に行ったり、ホテルに行ったりと色んな話しを聞かせてくれ、私まで行った気分になりました。
嬉しかったのが意外と、縄跳び大会に向けての縄跳びをしている子が多かったことです。子ども達のやる気が頼もしいです。
自由時間も、「縄跳びしに行こう!」と誘うと大喜びなんです!
「先生、何回跳んでほしい?」「縄跳び大会は後ろ跳びかケンケン跳びか迷ってるねん」「冬休み120回跳べた」など話しながら張り切って跳ぶ皆が可愛いです。
縄跳びも大流行ですが、先日から、「けいどろ」という鬼ごっこにも盛んに行なっています。警察と泥棒に別れる鬼ごっこです。
「いろはにほへとちりぬすと!」「いろわかよ。たんてい!」と自分達で警察と泥棒も決めます。私も参加していますが皆の足の速いこと速いこと!狙われたらもう捕まるしかありません。
「はさみうち〜!」と、いろんな手を使い、なかなか手強いです。私が、「先生、もう走れないから休憩するわ」と言うと、大ブーイングです。息をきらしながら、「まだやろうや〜」と、さすが子どもは元気だなぁとつくづく実感します。お陰で私は筋肉痛です。しばらく、「けいどろ」ブームも続きそうです!
さぁ、三学期と言えば、「発表会」ですね。
マルコにぴったりの男の子に、母さんにぴったりの女の子、皆はまり役で笑ってしまいます!
悲しい場面や楽しい場面と場面に合わせて役の気持ちになり、取り組んでくれて嬉しいです。
自分の出番でなくても一緒に考え、セリフを言う皆が本当に頼もしく、ピアノを弾きながら見えない部分も見てくれるので、小さな先生が沢山いるようで大助かりです!
挿入歌では歌の上手さにゾクゾクします。
また、ある場面では組み体操で行なう扇をするのですが、予想以上にとても上手で、「えぇ〜!もしかして小学6年生ですか?」と聞くと、「うん!」と得意気に笑顔の皆が可愛いです。
でもまだ始まったばかりなので、少〜し恥ずかしさの残る子もいますが、出来上がったときにどれだけ表現が深まっているかも楽しみです。
今週は参観もありますね。楽しみにしていて下さいね!
あっという間に2月になろうとしています。発表会に、縄跳びに、けいどろに、子ども達に負けないくらい一緒に楽しみます!ああ、忙しい!
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